その動向や発言が世界中の機関投資家・投資ファンド・個人投資家から注目を浴びるウォーレン・バフェット氏。彼は卓越した投資センスによって、経営危機に苦しんでいた繊維会社バークシャー・ハサウェイ社を時価総額9兆円の投資会社に育て上げました。
短期的なリターンにこだわる投資家が多い中、「売るために株を買うのではない」と長期的投資のスタイルを貫いて、S&P指数をはるかに上回るリターンを叩き出してきたのです。
そんな「投資の神様」も、若いころは人前で話すのが苦手で仕方がありませんでした。今の彼からは想像がつきませんが、自己紹介するのが精一杯だったとか。
バフェットの人生を変えた「デール・カーネギー・トレーニングコース」
バフェットは、当時としては大金だった100ドルをはたいて苦手克服をめざします。彼が門を叩いたのは、ニューヨークのデール・カーネギーのパブリック・スピーキング・コースです。
このコースでコミュニケーションスキルを身につけたバフェットの人生は、その後大きく変わります。
人前に出るのが苦手だった彼は、意中の女性にプロポーズを果たし、ペンシルベニア大学の夜間コースで投資理論を教えるまでに成長しました。バフェットはMBAや学部の修了証はなくしてしまったそうですが、カーネギー・コースの修了証は今でも事務所に飾っているそうです。
YMCA(キリスト教青年会)の弁論担当だったデール・ブレッケンリッジ・カーネギーが、ニューヨークにある同会の夜間クラスでトレーニングコースを立ち上げたのは1912年でした。
以来100年間、送り出した卒業生は900万人を超え、政財界で活躍しているメンバーも少なくありません。同コースは多くの経営層からも支持され、名立たる企業のカリキュラムにも組み入れられています。
また、カーネギーはベストセラーを含む数多くの自己啓発書を発刊し、「自己啓発書の祖」と称されています。
カーネギーのゴールは「道は開ける」「人を動かす」
カーネギー・トレーニングといえば、「人を動かす」コミュニケーションスキルの講義がよく知られていますが、その根底には「道は開ける」という思想が流れています。
居心地のいい住まいや職場、気の置けない仲間。このような「コンフォートゾーン」に身を置いている限り、人は目覚ましい成長(ブレイクスルー)を遂げることができません。未知の領域に飛び出してこそ、人は新たな学びを得ることができるのです。
同コースのカリキュラムでは、まずコンフォートゾーンから一歩踏み出し、考え方を変え、周囲に影響を与えるスキルを学びます。これが、「人を動かす」力の土台となるのです。
次のステップでは、5つのドライバー(コミュニケーションスキル・リーダーシップスキル・悩みやストレスのコントロール・ピープルスキル・自信の構築)から多面的に「人を動かす」スキルを身に付けます。
このカリキュラムも、実に独創的です。例えば、名前を憶えて積極的に使うことで相手との親密さを確かめる方法を学ぶ、過去の経験に縛られている自分を解き放ち自信を深めるなど、多彩な内容が盛り込まれています。
最強の投資は「自分への投資」
投資には株・債券・通貨などさまざまな選択肢がありますが、最強の投資とは一体何でしょうか。ウォーレン・バフェット氏は、「それは自分への投資である」と答えています。
日々の業務で求められる成果を挙げることは大切ですが、そのためにはベースとなるスキルを磨くことも重要です。
ご自身のコミュニケーションスキルを向上させたい、壁にぶち当たっている職場を活性化させたい、そんな悩みを抱えているビジネスパーソンは、デール・カーネギー・コースを検討してみてはいかがでしょうか。ビジネスにおける成功のヒントをつかめるかもしれません。(提供:WEALTH WINDOW)
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