2019年6月4日11時すぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

先週は、トランプ米大統領のメキシコへの関税の件で、5月31日(金)朝から、相場の流れが一気に変わった。米国のメキシコへの課税は、中国との貿易交渉の決着を遠ざけるだろうという思惑につながり、全体的に世界経済が減速。よって現在、リスクオフで株が売られ、債権は買われ、金利が下がってドルが売られるという流れとなっている。また昨日3日(月)、米セントルイス連銀のブラード総裁が米国の利下げについて述べたことから、米ドル/円が大きく戻すイメージはなくなってきた。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円の予想レンジは、107.00~109.50円。6月2日(日)時点では107.30~109.50円で考えていたが、またさらに状況が変わったため、下は107.00円くらいまで突っ込むかもしれないと思っている。注意をしなければいけないのは、リスクオフの円買いでクロス円の売り、という発想なのか、米景気鈍化で利下げもあることでのドル売りとなるのか、それによって流れが変わる。本日4日(火)はそのどちらかを見極めることになりそうだ。また本日4日(火)に限っていえば、米ドル/円は売り方向で、他通貨は買いで臨みたい。

小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。