2019年6月19日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

明日20日(木)日本時間早朝のFOMCを控えて米ドル/円は神経質な展開だ。昨日18日(火)トランプ米大統領がツイッターで「習近平国家主席と電話協議し、来週のG20において会談する」と表明すると米ドル/円は一時108.67円まで上昇する場面も見られたが、すぐに上値は抑えられている。やはりまずは今回のFOMCを確認しないことには動けないということだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

FOMCだが、コンセンサスは米中貿易戦争などの不透明要素を背景に今回利下げを協議して来月7月31日のFOMCで利下げを実施するというパターンだ。ややドルが売られそうなシナリオではあるがこれが一番マーケットにやさしい選択肢だろう。また、ドル上昇のシナリオとしてはこれまで通り、利下げに関しては「忍耐強い様子見」のスタンスを変えずにマーケットが急速に織り込んだ利下げ期待に冷や水をかける展開だ。一方ドル下落シナリオは今回のFOMCで利下げに踏み切ることだろう。どちらのシナリオも可能性はゼロではないだけに内容次第でどちらにでも動けるようにポジションサイズは縮小しておきたい。また、米ドル/円のトレードを難しくしているのが、リスク許容度の変化だ。米利下げはドルにとってネガティブである一方、米株価にとってはポジティブであることからリスクオンの円売りがドル売りを相殺するため、素直な値動きにはならない可能性もある。さらにFOMC後のメインテーマがG20の米中首脳会談に移ることも考えなくてはならない。トランプ米大統領がG20で米中首脳会談すると表明した以上、実際の会談で何も決まらないにしても、現段階でダウンサイドを掘り続けることはできないと考えている。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。