カジノのVIPには、知られざるさまざまな特典が用意されている。そして、カジノのVIPルームでプレーする人の多くが、株式や不動産など、なんらかの投資を行っているのも事実。カジノのVIPにはどのような待遇が用意されているのか?そして、カジノと投資、成功するための共通点とは?(取材、文・三枝裕介 ZUU online magazine編集長)

カジノVIP
(画像=somchaij/shutterstock.com,ZUU online)

宿泊や食事が無料となる「コンプ」と呼ばれるVIPサービス

横浜市がカジノ誘致に名乗りを挙げたことで、日本でも2020年代半ばに向けてカジノの誘致合戦が激化しそうだ。政府は当初のスタートを全国で最大3カ所としており、これまで誘致に前向きな大阪府や和歌山県、長崎県、北海道などが有力視されていた。すでに、日本人の入場料を6000円としたうえで入場制限を設けることなどが合意されている。

日本でカジノがスタートした場合の日本人VIPの扱いなどはまだ不明だが、海外では現地の富裕層に向けてのVIP待遇もあるだけになんらかの形で便宜が図られるのではないだろうか。

さて、前回はシンガポールのリゾートワールド・セントーサおよびマリーナベイ・サンズでのカジノVIPの扱いについて触れたが、今回は世界の主要カジノについてご紹介したい。まずは、日本から最も近いソウル(韓国)。現在、ソウルには以下の4カ所のカジノがあり、そのすべてが外国人専用(韓国人は不可)となっている。

① セブンラックカジノ(ミレニアムソウルヒルトン店)
② セブンラックカジノ(ソウル江南店)
③ パラダイスカジノ・ウォーカーヒル
④ パラダイスシティ

なお、パラダイスシティは2017年4月にオープンしたばかりで、韓国のパラダイスグループと日本のセガサミーグループの合弁会社が運営している。カジノ側による基本的なVIPサービスは4カ所ともそれほど差はない。シンガポールのカジノにあるローリングプログラム(第1回で解説)は基本的にないが、プレー実績に応じて航空券(エコノミーもしくはビジネスクラス)、ホテル宿泊、食事などが無料になる「コンプ」と呼ばれるサービスが存在している。

ローリングプログラムの有無について“基本的に”と書いたのは、最近ではジャンケットと呼ばれる業者が富裕層をカジノ側に仲介し、VIP特典の一部としてローリングプログラムを導入していることもあるからだ。ジャンケットはマカオのカジノなどではお馴染みだが、仕事内容は富裕層をカジノに送り込み、滞在中の世話をするサービス。航空券やホテル、食事に加えて、中には女性の世話をする業者も存在するという。