2019年9月10日11時過ぎに志摩力男さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)
現在の為替相場の傾向や相場観
先週は、英ポンド/円のショートとコメントしたが、英国の状況が変わり、10月31日に合意なき離脱に突入する可能性は低下した。
現在の為替相場の戦略やスタンス
合意なき離脱にならないとすれば、ポンド自体がかなり割安なことと、市場にショートポジションが溜まっていることから、合意なき離脱にならないことが明確になるにつれ、徐々にショートカバーで英ポンド/円が堅調になる可能性が高まる。しかしながら合意なき離脱の可能性が全くゼロになったわけではなく、現在は労働党などが選挙に反対しているが、11月以降選挙になる可能性は比較的高そうだ。その時の民意次第では合意なき離脱に突入する可能性もあるが、目先はポンドの買戻し。また、明後日12日(木)のECB政策金利と声明発表などに関してはあまり材料にならないかと思っている。ECBができることは限られており、ドラギECB総裁は複数の緩和手段を提示することで総合的に政策を打ち出してくるだろうが、市場はかなりの程度織り込んでいる。しかし内容が出動的だからといってユーロを積極的に買えるかというとそういうこともないので、あまりインパクトのないものになるだろう。現在は、トランプ米大統領のツイートや、米中貿易戦争の行方をみながら、臨機応変な短期トレードに徹するのが得策だろう。
志摩力男
慶應義塾大学経済学部卒。1988年~1995年ゴールドマン・サックス、2006-2008年ドイツ証券等、大手金融機関にてプロップトレーダーを歴任、その後香港にてマクロヘッジファンドマネージャー。独立した後も、世界各地のヘッジファンドや有力トレーダーと交流があり、現在も現役トレーダーとして活躍する。志摩力男の実践リアルトレード
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。