2019年10月1日11時すぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

米ドル/円のチャートの形が変わってきている。このところ戻り売りだったが、一旦上に跳ねそうな気配だ。日足をみると、直近高値を結んだトレンドラインをもうすぐ上抜けしそうで、21日移動平均線と90日移動平均線もゴールデンクロスした。また106.96円付近まで下落した際、一瞬107円を割ったものの、一目均衡表の雲の中で止められて反発。よってテクニカル的には買いが強くなりそうだ。あと、このところ、米ドル/円は戻り売りをメインにしている人が多く、マーケットがショートになっている。107円台でも戻り売りをしていたくらいなので、108円台は前回も叩き落されたイメージがあるため買いづらく、買えないから売るという人も多い。そうしてマーケットがショートに傾きやすく、結局下がらないから上にピンポイントにストップが並ぶという状態になってしまった。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは106.75~109.20円。また以前みていた114.55~104.87円を結んだフィボナッチの値での38.2%戻しが108.57円にあったこともあり、108.50~108.55円付近を抜けてくると損切りが出やすくなるだろう。上抜けした場合の上値目安は、何度か止められている109円ちょうど付近、そして200日移動平均線が指す109.15円付近、それを抜ければ直近高値の109.32円辺りまでを想定。よって109円台は重くなる可能性が高いが、108.50円を抜けると目先の流れが変わりそうなため、108.50円をバックに売り上がる戦略は取らないほうがよさそうだ。逆に下は107.65~107.75円を押し目買いの買い場にして、ストップを107.35円付近に置いておけばいい、というイメージで見ている。

小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。