「転職しようかな」と思い立った時、まずは手近な転職サイトで求人を探してみるという人が多いのではないでしょうか。ところが、転職サイトと一言で言ってもさまざまなサイトがあり、いまいち使いこなせないという人もいるかもしれません。ここでは、希望に近い転職先にめぐり合うためのおすすめの転職サイトとその使い方を紹介します。

転職サイトと転職エージェントの使い方

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(画像=PIXTA)

転職サイトとは、転職希望者向けに中途採用の求人を中心に掲載している人材紹介サービスです。履歴書や職務経歴書などのデータを登録しておくだけで、それをベースに複数の企業へ応募することができたり、スカウト機能といって企業側からのオファーを受け取れたりします。

しかし、なかには転職サイトからの応募者に対して、企業側が学歴や会社名、転職回数などのフィルターを設けていることも実はよくあるのです。せっかくの応募を機械的に振り落とされてしまわないようにおすすめしたいのが、「転職エージェント」を使って応募することです。

転職エージェントとは、転職を希望している人と、求人を出している「企業」をマッチングさせるために面接日程の調整やアドバイスなど転職にまつわるさまざまなサポートをしてくれるアドバイザーが転職をサポートしてくれるサービスです。

求職者が抱える悩みに寄り添い、その解決策を一緒に考えてくれる転職エージェントを併用することで、自分のキャリアプランを見直すきっかけにもなるでしょう。また、転職エージェントを介すことで非公開の求人を紹介してもらえる可能性もあります。

目的別!おすすめの転職サイトと選び方

求人数なら「リクナビNEXT」

とにかく求人数が多く、操作画面もシンプルで使いやすい「リクナビNEXT」。「気になる企業ランキング」「企業が求めるスキルランキング」など、大手ならではの転職希望者の気になる情報がたくさん詰まったサイトなので、情報収集のためとりあえず登録しておくというのもおすすめ。

しいて言えば、登録者が多い分、人気の求人は競争率が上がる可能性があることと、日々更新される膨大な情報のなかから自分に合うものを探す手間に疲れてしまう人もいるかもしれません。

若手におすすめ「マイナビ転職」

「マイナビ転職」は、20代向けの求人が多いといわれる若手におすすめの転職サイトです。経験年数が少なかったり未経験であったりしても応募できる求人が多く、大手企業からベンチャーまで比較的企業規模に偏りなく掲載されています。

エージェントのサポートが手厚く、職務経歴書や履歴書の書き方などもアドバイスをもらえるので、初めての転職に不安がある人はエージェント機能を併用するのも良いでしょう。

女性向け「女の転職type」

女性向けの機能が充実しており、こだわり条件や相性に合った求人検索が可能なので育児と両立しやすい仕事を探している人や出産によるブランクなどに不安がある人にも使いやすくなっています。また、転職エージェントを併用すると面接用のメイクアップ指導などの対策もしてくれるため、女性のサポートに手厚い印象です。

ただし、都内の求人が中心なので、地方で転職を希望する人にはあまりおすすめできません。ほかにも、女性におすすめの転職サービスとしては「リブズキャリア」「パソナキャリア」などがあります。

ハイクラス向け「ビズリーチ」

「ビズリーチ」はハイクラス向けの求人が揃っています。具体的には年収500万円以上の転職者がターゲットともいわれており、ハイキャリア向けの求人が転職サイトに比べて高めです。キャリアアップを確実に狙っていく人は一見の価値ありでしょう。

サポートが充実「doda(デューダ)」

求人検索とエージェント機能が共存しており、企画・営業系の求人が多い印象があります。掲載数も多く、有名企業からベンチャー、外資系まで幅広く扱っており、どのような求人があるのが手広く見てみたい人におすすめです。

ほかにも、ネット上にはさまざまな業種に特化した転職サイトがいくつもあるので、例えばエンジニアや職人など生かしたい専門分野がある場合はそういった求人に特化した転職サイトを探すのも有効です。求人数が多いから良いというわけでもなく、いかに自分の希望地域や業種などに合った案件を扱っているかが転職サイトを選ぶときには重要です。

転職サイトと一緒に利用したいサービス

ベンチャー企業へ訪問できる「wantedly」

「Wantedly」はフェイスブックと連携したビジネスSNSの一つです。情報収集や人脈の管理、転職のためのエントリーにも活用できるWEBサービスで、若手ビジネスパーソンを中心に利用されています。

総合商社やベンチャーなど、幅広い企業がWantedlyを利用しており、「採用」という枠にしばられずに気軽に企業とコンタクトをとれるのが魅力ですが、応募前に給与や待遇の確認ができないことや、フェイスブックとの連携によってプライベートとの線引きがしづらくなることがデメリットと感じる人もいるかもしれません。

適職や自分の市場価値がわかる「ミイダス」

自分のキャリアにどれくらいの市場価値があるのか、オファー年収として数字で確かめることができる「ミイダス」。いくつかの質問に答えるだけで、紹介され得る求人のレベルがわかるほか、直接企業からオファーが届きます。転職時の年収交渉に使うのもひとつですね。

社員の口コミがわかる「転職会議」

「転職会議」は口コミ掲載数が多く、転職先を検索してコメントを見れば実際に働いた人や転職した人の評価を確認できます。すべて鵜呑みにするのはよくありませんが、年収や退職理由などを参考程度に知っておくだけでも、入社後のギャップに悩まされずに済むでしょう。

転職サイトを使って転職に成功するためには

転職を考えるときというのは、現状のキャリアについて悩みを抱えている場合が多いものです。「今の仕事をいち早く辞めたい」の一心で転職を急ぎ、「とりあえずどこでもいいから早く決めよう」というのはあまり得策ではありません。

まず転職サイトで求人を見てみたら、一度自分の希望条件を整理するためにも、転職エージェントに相談し、支援を受けながら進めるというのがおすすめです。自分の長所や短所などを客観視することはなかなか難しいことなので、実際に転職するかどうかに限らず、これを機に新たな自分を発見するぐらいの前向きな気持ちで取り組むと良いでしょう。

文・木村茉衣(ファイナンシャル・プランナー)/fuelle

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