時間の有効化と経費節減をはかるという、エグゼクティブの需要に合わせてテーラーメイド可能な「ビジネス・アヴィエーション(Business Aviation)」という航空サービスを利用する欧米企業が増えている。その経済効果は、年間18億円以上にのぼると推測される。

アプリでビジネスジェットを手配する「空飛ぶUber」の登場など、気軽に利用できるサービスの幅が広がっていることで、以前は超富裕層の特権とされていたビジネスジェットがより身近なものへと変わりつつある。

新たな投資の機会として、「2030年までに約4兆円市場に成長する」と予想されているビジネス・アヴィエーション市場について学んでみるのも良いだろう。

エクゼクティブに欠かせない移動手段、ビジネス・アヴィエーション

Jirsak / shutterstock.com, ZUU online
(画像=Jirsak / shutterstock.com, ZUU online)

ビジネスに特化した航空サービス、ビジネス・アヴィエーション(ビジネス航空・ビジネスジェット)の需要が、欧米のエクゼクティブを中心に拡大しているのは、時間が大幅に節約できるためだ。

顧客のスケジュールや目的地に合わせ、渡航をカスタマイズできる点が、通常の航空会社のサービスとは大きく異なる。また、専用ゲートから直接搭乗できるため、チェックインやセキュリティーチェックの列に並ぶ必要がない。

多忙なエクゼクティブは、移動時間は1分1秒たりとも無駄にできない。航空会社の決めた渡航スケジュールに合わせ、空港で長々と待機するといった時間の浪費は、間接的な利益損失につながる。

ビジネスジェットの機内ではプライバシーが確保されているため、雑音に邪魔されず仕事に専念したり、他の乗客の目を気にせず寛いだりすることもできる。機内で心身共にリフレッシュし、目的地に到着したら即座に重要な商談に向かえるというわけだ。

直接的・間接的な経済効果大

ビジネス・アヴィエーションの利用は、直接的あるいは間接的な経済効果ももたらす。

米ソフトウェア企業トロンデント・ディベロップメント(Trondent Development)は、世界の総出張経費が、2022年までに1兆7000億ドル(約184兆7881億円)に達すると予想している。