2019年3月期に過去最高益を更新したSONY。かつてウォークマンやプレイステーションなどで市場をリードしたが経営が低迷した時期もあった。紆余曲折を経て2019年現在は事業の多角化などにより復活を遂げたといってよいだろう。有名企業SONYの平均年収はいくらなのだろうか。

SONYの平均年間給与は約1,051万円

SONY,年収
(画像=testing/Shutterstock.com)

有価証券報告書によるとSONYの平均年間給与は、1,050万9,690円、平均年齢は42.4歳で平均勤続年数は16.7年だ。(2019年3月31日現在における提出会社単体の数字)2015年3月期~2019年3月期の5年で見ると2015年3月期の約860万円からは200万円程度上昇している。

<過去5年間のSONYの平均年間給与推移>

SONY,年収

2019年3月期の子会社を含めた連結ベースの売上高および営業収入合計は約8兆6,657億円、2015年3月期は約8兆2,159億円だった。2017年3月期は約7兆6,032億円と落ち込むものの、2019年3月期には持ち直していることがうかがえる。一方で当期純利益は、2019年3月期は9,163億円だった。2015年3月期が約1,260億円の赤字だったことを考えるとV字回復を遂げたといえるだろう。

赤字だったエレクトロニクス部門を分社化したことで利益の改善につながったといわれている。現在はモバイル部門を除いた部門すべてで黒字化されている状況だ。

SONYをとりまく課題と今後の展望は?

SONYは日本発のグローバル電機メーカーとして知られているが、もはやただの電機メーカーではない。事業の多角化を進め、現在では主に以下の6つの事業からなっている。

・ゲーム&ネットワーキングサービス
・音楽
・映画
・エレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション
・半導体
・金融

2019年3月期は、このうちのゲーム&ネットワーキングサービス部門と音楽部門が好調で、それぞれ前年比約1,336億円増益するなど利益の増加に貢献した。一方、課題はエレクトロニクス部門、とりわけモバイル部門と呼ばれていた分野だ。同年同月期のMC(モバイルコミュニケーション)分野は971億円の赤字と好調な他部門と異なり赤字である。

2019年現在、スマートフォンはアジアの安価な製品が主流であり割高なSONYのスマートフォンは今後も苦戦を強いられる見通しだ。オペレーションコストの減少などで黒字化を目指すものの、販売台数については明るい見通しがたっていない状況であるといえるだろう。他の部門が好調に推移しているうちにモバイル部門の立て直しを図りたいところだ。

2019年3月期に過去最高益を達成したSONY。好調はいつまで続くのか、モバイル部門の立て直しは本当に可能なのかなどSONYの今後の状況を注視していきたい。

文・MONEY TIMES編集部/MONEY TIMES

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