残すところあとわずかになった2019年の金融業界について、さまざまなテーマで振り返る本特集。第3回のテーマは「投資信託」。楽天証券経済研究所ファンドアナリストでAFPの篠田尚子さんに寄稿していただいた。

全体では流出傾向でも大ヒットが登場

投資信託
(画像=ArthonMeekodong/shutterstock.com,ZUU online)

2019年の投資信託市場は、全体でみると苦戦を強いられた1年だったといえるだろう。1月から11月末までの追加型株式投資信託(ETFを除く。以下同)の純設定額は、実に2870億円のマイナス。つまり、解約が設定を上回る「純流出」の状態であった。

ただし、投信市場全体で純流出だったからといって、投信の人気が一律に低迷したかというと、必ずしもそうではない。まずは、2019年の追加型株式投信、純流入額上位の10銘柄を確認しておこう。

図を見ていただきたい。これは10銘柄の概要をまとめたものだ。