ポルシェ911カレラ4S 価格:8SMT 1804万8148円
最新992型も「911のアイコン」を継承。エンジンは3リッター・ツインターボ(450ps)
911はポルシェにあって、つねにブランドの象徴でありイメージを牽引する存在である。最新モデル、992型がいよいよ日本の道を走り始めた。
試乗車は、450psの最高出力と530Nmの最大トルクを発するツインターボ付き3リッター水平対向6気筒エンジンを搭載するカレラ4S。アクティブスタビライザー(PDCC)やリアアクスルステアリングなど多数のオプションが装着されていた。
ドライバーズシートに身を落ち着ける。992型のエンジンスタートはキー操作ではなく、キーノブを模したダッシュボード上の突起をひねる方式に変更された。それでもスイッチがステアリングコラムのドア側にある点や、ドライバー正面に5眼式のメーターをレイアウトするのは、特徴的な外観と同様に「911のアイコン」を意識したからだろう。
走行開始。素晴らしい。早々に最大級の賛辞を送りたくなった。
3リッターツインターボは、アクセル操作にリニアに即応し、強力であることはもとより独特の「フラット 6サウンド」を含めて情感豊かなパワーフィールを伝える。リアオーバーハングに搭載されるフラット6は、新型になっても911の魅力の源泉である。
トップスピード306km/h! 高いボディコントロール性に驚嘆
2000rpm台でのアクセル踏み込みに対して、ターボ特有のトルク上乗せを実感するものの、それ以外はいい意味でターボらしさが薄い。回転の上昇に伴うパワーの伸び感が明確なエンジンの味付けは、「これだけでも911がほしくなる」ほど。カレラ4Sの最高速度は306km/h。0→100km/h加速は3.6秒だ。
高いボディコントロール性にも舌を巻いた。速度を問わないフラット感の演出を含め、991型でも高次元だったが、新型はさらに磨きがかかった。それでいながら、コーナーに差しかかればスムーズに旋回運動に移行する。しかも姿勢は微動だにしない。PDCCやリアアクスルステアリングといった、ハイテク機構の「黒子」的な働きが関係しているに違いない。
トラクション能力は強靭無比。RRレイアウトであることに加え、前輪にもエンジントルクが分配される4WDシステムの効果だ、
911は、1964年のデビュー以来、アップデートを重ねて世界のスポーツカーの先頭を走ってきた。最新911は、どこから見ても911そのもの、そして最良の存在である。
ポルシェ911カレラ4S 主要諸元
グレード=911カレラ4S
価格=8SMT 1804万8148円
全長×全幅×全高=4519×1852×1300mm
ホイールベース=2450mm
車重=1565kg
エンジン=2981cc・水平対向6DOHC24Vツインターボ(プレミアム仕様)
最高出力=331kW(450ps)/6500rpm
最大トルク=530Nm(54.1kgm)/2300~5000rpm
サスペンション=フロント:ストラット/リア:マルチリンク
ブレーキ=前後ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ=フロント:245/35ZR20/リア:305/30ZR21
駆動方式=4WD
乗車定員=4名
最高速度=306km/h
0→100㎞/h加速=3.6秒
※2019年1月デビュー ※価格を除きスペックは欧州仕様
(提供:CAR and DRIVER)