結婚や独立などでライフステージが変わったり、新しい生命保険の広告を見たりしたとき「私の生命保険って今のままで大丈夫?」と不安になったことはありませんか。

生命保険は日進月歩で新しいものが次々と発売されますので、その時代に合った内容のものが多いといえます。そのため、新しい保険に乗り換えるのはいいことではあるのですが、それにはさまざまな注意点があることも確かです。

そこで本記事では、生命保険を乗り換える際に起こるデメリットや、乗り換えることで得られるメリットについてやさしく解説していきます。

生命保険は乗り換えたほうがいいの?

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(画像=PIXTA)

万一のことがあったり、入院したりしたときにお世話になるのが生命保険です。生命保険に加入すると毎月保険料を支払っていくため、その存在自体は把握しているものの、契約内容まで詳細に覚えている人は少ないのではないでしょうか。

生命保険は時代に合わせて、さまざまなタイプのものが発売されていますので、時々契約内容を確認しておく必要があるでしょう。若い頃に入った終身保険や養老保険など、貯蓄性のあるもの以外は適宜見直していくことをおすすめします。

以前は、病気やケガで入院すると給付金がもらえる医療保険は、入院して5日目からしか給付金が出ないものがほとんどでした。しかし、今では入院1日目からもらえるものや、1日入院しただけで5日分もらえる医療保険まで登場しています。今の自分に合っているかどうか確かめておき、必要があれば生命保険の乗り換えを検討しましょう。

生命保険を乗り換えるタイミング

現在加入している生命保険を乗り換える、または見直しをするタイミングは、ライフステージが変わったときなど、主に次のようなものが挙げられます。

結婚したとき

結婚は、現在加入している生命保険の見直しを検討する良いタイミングだといえます。お互いにどんな保険に加入しているのか、保障は十分なのか、保険金の受取人が親のままになっていないかなども確認しておく必要があります。

夫婦どちらかが専業主婦(夫)になったり扶養の範囲で働いたりするなど、今後の夫婦の働き方によっては必要な保障内容が異なります。ふたりで今後のライフプランを立てていくためにも、保険を見直すタイミングといえるでしょう。

子どもがうまれたとき

子どもの教育費や養育費など、子どもの成長に合わせて準備するお金が増えていきます。世帯主に万一のことがあっても、家族が生活に困らない程度の保障が必要です。

独立したとき

会社員から自営業・フリーランスになったときも生命保険を見直す良いタイミングです。会社員は社会保障に守られていますが、独立すると今の保障内容では不足する可能性があります。

自宅を購入したとき

多くの人は住宅ローンを組んで家を購入するとき、万一のことがあれば住宅ローンの返済が免除になる団体信用生命保険に加入します。この場合、万一のことがあっても住宅ローンの返済の心配がなくなるため、これまでの保険金額を下げることができます。

新しい保険が発売されたとき

前述したように、保険は日進月歩で新しいものが発売されています。だからといってそのたびに保険の乗り換えを検討する必要はありませんが、時代に合った保障内容にしておくため、常に新しい保険の発売を気にしておくと保険選びの際に役立ちます。

生命保険を乗り換えることで生じるデメリット

生命保険を乗り換えると、どのようなデメリットが生じるのかを見ていきましょう。

解約返戻金が少なくなる場合がある

貯蓄性のある終身保険や養老保険には解約返戻金がありますが、解約の時期によっては解約返戻金が少なくなる場合があります。

保険料が高くなる

保険会社が契約者に対して約束する運用利回りのことを「予定利率」といいます。今は超低金利時代ですので、予定利率が下がると運用による利回りが期待できずに保険料が高くなります。予定利率の高い時代に入った保険があるなら無理に解約しないほうがいいでしょう。

健康状態によっては新しい保険に加入できない

生命保険に加入するには、医師の診断あるいは告知が必要です。健康状態によっては保険の加入を断られるかもしれません。新しい保険に入る場合は、必ず契約が成立したことを確かめた上で、既契約の保険を解約しましょう。

保険の空白期間が生じる

新しい生命保険に加入する前に既契約の保険を解約してしまうと、万一のことがあっても保障されない空白期間が生じます。特にがん保険の場合は、保障が開始されるまで90日も待機期間があります。

最悪の事態を防ぐには、新しい保険の保障が始まる前に既契約を解約しないことです。保険料は新規契約と既契約で1ヵ月~3ヵ月程度は保険料が重複してしまいますが、それはやむを得ないことと理解しましょう。

生命保険を乗り換えたことで得られるメリット

保障内容が充実する

新しく発売された保険に乗り換えることで、保障内容の充実がはかれます。例えば、がん保険は、入院せずに通院で治療する時代に合わせて、通院でも保険金が受け取れる保険が多くなっています。

特に医療保険の進歩はめざましいため、ライフスタイルの変化があったときなど数年おきにチェックしておくと良いでしょう。

ライフステージにあった保険に加入できる

前述のとおり、生命保険を乗り換えると、今の自分のライフスタイルにあった保険に加入できます。結婚、独立などの変化があった場合でも、必要な保障額を得ることができます。

家計の改善になる

生命保険を見直すと、無駄な保障がついた保険を整理することで保険料が安くなることがあります。既契約の保障内容が重複していることがありますので、見直しをすると家計の改善につながります。

保険料の支払いが厳しいときは

保険料の支払いが厳しいために生命保険の乗り換えや見直しを検討している場合は、既契約の保障額を減らしたり、契約者貸付の制度を利用したり、特約だけを解約したりすることで乗り切れることがあります。

状況によって乗り換えは必要

生命保険は不測の事態や経済的なリスクに備えるためのものですので、ライフステージの変化に応じて保険を見直したり乗り換えたりすることはとても重要です。とはいえ、乗り換えにはさまざまなメリットやデメリットがありますので、どのタイミングで乗り換えれば良いのか、比較検討して判断できるようにすると良いでしょう。

文・ことりえ(ファイナンシャル・プランナー)/fuelle

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