日本人は、睡眠時間が少ないと言われています。睡眠時間が少ないと、ビジネスをはじめ、さまざまな場面で悪影響が出てくる可能性もあります。個人の健康のためにも、ビジネスのためにも、質の良い睡眠は欠かせません。質の良い睡眠をとるためのポイントについて解説します。

圧倒的に睡眠時間が少ない日本人

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(画像=Kamil Macniak/Shutterstock.com)

あなたは普段、どれくらいの睡眠時間をとっているでしょうか。体も心も十分な休息をとれているでしょうか。OECD(経済協力開発機構)諸国で実施された調査によると、日本人の平均睡眠時間は442分で、OECD諸国の中では最も低い数字になります。アメリカ528分、中国542分など、多くの国では500分を超えており、日本の睡眠時間はそこから1時間以上少ない形になります。

実際、働き盛りの30代~50代に限ってみると、約4割の人の睡眠時間が6時間未満という状況になります。働き盛りの世代の睡眠が足りていないのが、今の日本の現実なのです。

睡眠不足はビジネスの大敵!睡眠不足が及ぼす悪影響とは?

では、睡眠不足が続くと、いったいどういったことが起きるのでしょうか。

はじめに起こるのは、心身の不調です。人間は、起きている間に、疲労物質を身体にため込みます。睡眠をとることで、成長ホルモンが分泌され、代謝が行われると同時に疲労を回復するのです。睡眠が不十分だと、疲労回復が不足し、脳疲労が蓄積されます。この脳疲労が長期化すると、ステロイドホルモンが分泌され、それが動脈硬化や高血糖、肥満の原因にもなるのです。

さらには、精神面にも悪影響を及ぼします。通常、ストレスを受けると、身体がストレスを抑えようと反応します。しかし、睡眠不足になるとその働きが弱くなってしまうということが分かっています。その結果、不安と混乱が脳の中で引き起こされ、うつといったメンタルヘルスの不調につながってくるのです。

さらには、生産性の面でも悪影響を及ぼします。イギリスの非営利組織であるランド・ヨーロッパは、日本の睡眠不足による生産性の低下が約15兆円もあるという推計を出しています。日本の労働時間は、ヨーロッパ諸国に比べて長く、一方で生産性が低いとされています。生産性が低いために長時間労働を行い、その結果睡眠不足を招き、それがさらなる生産性の低下を招く、そういった悪循環が日本社会で起きている、というわけです。

睡眠不足を解消するために取り組めることは?

睡眠不足を放置することは、自らの心身の健康を脅かすだけでなく、生産性の低下など社会全体に暗い影を落とすほど深刻な事態を招く可能性があります。

では、その睡眠不足を解消するためには、どのような方法をとればよいのでしょうか。それには睡眠時間を伸ばすことはもちろん、睡眠の質の向上が求められます。睡眠時間は日常生活のタイムマネジメント改善により伸ばせますが、多忙なビジネスパーソンには限界もあるでしょう。そこで、睡眠の質を向上させるための、就寝時に行いたい具体的な取り組みを紹介します。

光を遮断する

人間は、太陽の光によって体内時計をリセットします。光には、人間を目覚めさせる力があるのです。逆にいえば、寝る時の光は人間にとって大敵。特に、スマートフォンやPCからでるブルーライトは悪影響を与えます。就寝時にはスマホから離れ、画面表示をOFFにすることを心がけましょう。

体温を上げる

睡眠と体温は密接に関係しています。睡眠自体に、体温を下げる効果があると言われています。身体の深部の体温が低い方が、よく眠れているというデータもあります。この身体の深部の体温を下げるためには、手や足などの温度を上げるとよいのです。就寝前にぬるめのお風呂に入るとよい、と言われるのはこのためです。

サプリを摂る

栄養の面でも、睡眠の質を高めることはできます。実際、タンパク質やビタミンB、メラトニンなどは、睡眠の質を高めることが分かっています。このようなサプリを使って、身体を休めることも効果的です。

質の良い睡眠をとって、生産性を高めよう

忙しい時は、寝る時間が惜しいという気持ちはよく分かります。しかし、睡眠不足は、健康にもビジネスにも、百害あって一利ありません。質の良い睡眠をとって、生産性を高めることを心がけましょう。(提供:JPRIME


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