クレジットカードの多くには、特典として海外旅行保険が付帯されています。いざという時のトラブルを補償するためのサービスですが、カードによって内容が異なるため事前の確認が重要です。「セブンカード」の海外旅行保険について、適用範囲や補償内容などのポイントを紹介します。
セブンカードに付帯しているのは海外のショッピングガード保険
セブンカードに付帯されているのは、「ショッピングガード保険」と呼ばれる保険です。海外でセブンカードを利用して購入した商品が偶発の事故により破損したり盗難に遭ったりした場合、その損害を補償します。対象となるのは海外での被害に限られていますが、家族会員の買い物にも適用されます。
保険の補償期間は、カードで購入した日から90日間です。限度額は最高100万円で、1回の事故で1万円が自己負担となります。保険金の受け取りには購入した際の「クレジットカード売上票」が必要なので、必ず保管しておきましょう。
また万が一、海外でセブンカードの紛失・盗難による不正使用があった場合は、届け出日から60日前までさかのぼり、それ以降に不正使用された金額についてはカード会社が負担してくれるので安心です。
セブンカードに「治療費用補償」は付帯していない
セブンカードには、海外で病気になったりケガをしたりした場合に治療費を補償する「治療費用補償」は付帯していません。治療費や入院費はカバーできないため、その点は注意してください。
ただ、病気やケガなどのトラブルで困ったときには、専用連絡先であるJCBプラザコールセンターの利用が可能です。24時間年中無休で日本語通訳のサービスがあり、現地の医師や病院の案内、警察・医療機関・保険会社への手続きもサポートしてくれます。
ショッピングガード以外の海外旅行保険が必要な理由は?
セブンカードはショッピングガード保険を付帯しているものの、海外旅行するときはやはり病気やケガなどのリスクをカバーしてくれる保険が必要といえます。その大きな理由として、海外では日本の健康保険がきかず、治療費や入院費がとても高額になってしまうためです。それ以外にも、海外での予期せぬアクシデントにより発生した経済的な負担に備えておくことは極めて重要だからです。
病気やケガに関する補償については、治療補償費用だけでなく、病人の搬送費用やケガで後遺症があるときの傷害補償金、病気やケガによる死亡保険金などが備わっています。
そのほか、人にケガをさせたり人の持ち物に損害を与えてしまったりなどの事故が起こったときに、損害費用を補償する賠償責任保険が付いているのが一般的です。海外旅行保険は、飛行機の欠航や遅延により思いがけなくかかった宿泊費など、交通機関のトラブルにより発生した費用も補てんします。
どうやって海外旅行保険に入ればいい?
セブンカードとは別に海外旅行保険付きのカードを持つ
治療費や入院費などをカバーしてくれる海外旅行保険に加入したいのであれば、それら補償が付いた別のクレジットカードを持つことも選択肢の1つです。病気や事故の治療費を補償する「治療費用補償」をはじめ、死亡・後遺傷害、賠償責任、携行品損害などの補償が備わっているカードがあります。
これらカードの補償金額は、治療費が1件につき50~300万円程度、携行品損害は20万円程度とコンパクトですが、最低限の補償という意味では役立つかもしれません。
年会費無料のクレジットカードでも海外旅行保険を付帯しているものは多く、保険料は実質ゼロ円となるのでおすすめです。ただ、海外旅行保険にはカードを保有しているだけで自動的に付帯される「自動付帯」と、旅行代金をそのカードで支払ったときのみ付帯される「利用付帯」があります。年会費無料カードは「利用付帯」の場合も多いので、事前に何種類かを比較して確認してみましょう。
海外旅行に行くときだけ加入するのも効率的
海外旅行に行くときにだけ、保険会社が販売している海外旅行保険に加入するのも効率的な選択肢といえます。旅行先の国や地域により保険料は異なるものの、旅行期間限定の補償のため、比較的日数が短めな観光旅行については少ない保険料で済みます。
クレジットカードに付帯された海外旅行保険と比較すると、充実した手厚い補償があることが大きな特長です。行き先や旅行日数にもよりますが、1,000~2,000円台の保険料であっても1,000万円程度の「治療費用補償」を付帯している保険もあります。そのほか、死亡・後遺障害、賠償責任、携行品損害などへの補償も付いているので安心です。
店舗での対面販売に比べると、インターネットでの申し込みは大幅に値引きされる場合が多いのでおすすめです。海外旅行保険を扱っている保険会社はたくさんあるため、公式サイトで目的地や旅行期間、年齢などを選択して比較検討してみましょう。
セブンカードの補償範囲を把握して海外旅行のリスクに備えよう
セブンカードの海外旅行保険は、保有しているだけでいつでもショッピングガード保険が適用されるというメリットがあります。ただ、旅行先での治療費や入院費はカバーできないことをあらかじめ知っておきましょう。
海外での病気や事故などに備えたいのであれば、別途補償が付いたクレジットカードを作ることや、保険会社の海外旅行保険に加入するという選択肢もあります。それぞれの補償範囲や保険金額などをしっかり把握するとともに、「自分に必要な補償は何か」という点を重視して選び、海外旅行のリスクに備えてください。
文・渡辺友絵(ライター・編集者)/fuelle
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