アルピーヌA110S 価格:7SMT 899万円

CAR and DRIVER
アルピーヌA110S A110Sは走りのポテンシャルを磨いた新グレード 標準比40psアップの292psエンジンと専用チューニングの足回りを採用 外観はブラック仕上げのアルミとエンブレム オレンジのブレーキキャリパーが特徴

標準比40psパワーアップ! 専用チューニングサスペンション採用

 新生アルピーヌA110は、往年の名作を巧みにオマージュしながら、ミッドシップレイアウトやアルミ製ボディ骨格を採用するなど、最新モデルらしい意欲的なメカニズムを持つミドルスポーツ。2017年のデビュー以来、評価は日増しに高まっている。

 そのA110に、エボリューションモデルともいうべき、魅力的なニューカマーが加わった。一段とスポーツ性を磨き込んだA110Sである。  A110Sは、ハイパワー化したエンジンと専用チューニングサスペンション、そしてアグレッシブな内外装を備えたスペシャルバージョン。筑波サーキットの本コースでテストドライブすると、「軽さ」を活かしたオリジナルA110以上の、ホットで鮮烈な走りが明らかとなった。

 バケットシートの背後に、7速DCTと組み合わせて横方向にレイアウトされるパワーパックは、292psの最高出力を発揮。スペックはベース車比 40psアップ。1.8リッター直4DOHC16Vターボという基本構成や8.9の圧縮比はそのままに、ターボのブースト圧アップなどソフトウエアの変更で、出力アップを果たした。

CAR and DRIVER
110Sはカーボンルーフ標準 主要ボディパネルはアルミ製 全長×全幅×全高4205×1800×1250mm 車重1110kg パワーウエイトレシオ:3.80kg/ps

高回転域の気持ちよさは格別。身のこなしは俊敏そのもの!

 エンジンの実力アップは、サーキットでの全開走行で即座にわかった。最高出力の上乗せもさることながら、トルクバンドが上方(2000~5000rpmが2000~6400rpm)に広がった効果で、レッドゾーン近くまで回した際の頭打ち感が、ハッキリ小さくなっている。通常のパーシャルスロットル領域では、40ps増強は実感しにくいが、アクセルをワイドオープンする本来のステージでは明確だ。そして、気持ちよさは格別である。

 足回りも素晴らしい。高G領域での姿勢変化は小さくなり、身のこなしの俊敏性が明確に高まった。そしてハンドリングは明らかに向上している。サスペンションのスプリングレートやダンパーの減衰力が引き上げられ、スタビライザーが強化されたことの相乗効果だ。

 今回は、一般道での試乗はできなかった。通常走行時の乗り味が、それなりにハード化している点は想像に難くない。それでも、サーキットでのホットな走りに重きをおくというユーザーに対しては、「選ぶべきはSモデル」といいたくなるのが、A110Sだ。カーボンルーフやオレンジカラーのブレーキキャリパー、専用ルーフライニング/ドアトリムなど、さりげないドレスアップも「S」ならではのプレゼントである。

 日本は、フランス本国に次いで世界で2番目にアルピーヌA110の販売台数が多いマーケットだと聞いた。スポーツ性を一段と高めたA110Sの登場で、人気にいっそうの拍車がかかるのは間違いない。

CAR and DRIVER
4輪ダブルウィッシュボーン式の足回りはスプリングレートとダンパーの減衰力を高めた専用仕様 ハンドリングは俊敏
CAR and DRIVER
各部のオレンジステッチがA110Sの特徴 室内は適度にタイトな快適空間 ステアリングは本革&スエードのコンビ仕様 室内中央に大型ディスプレイ装備
CAR and DRIVER
1脚13.1kgの軽量サベルト製バケットシート標準 シート地はレザーとスエードのコンビ リクライニング機能は未装備
CAR and DRIVER
メーターはフル液晶式 速度計と回転計は数字と指針の併用型 写真はスポーツモード バック時メーター内に後方の映像を表示する
CAR and DRIVER
1798cc直4DOHC16Vターボ 292ps/6420rpm 320Nm/2000rpm レスポンスはシャープ 標準車比最高出力40ps向上/最大トルクは同値 WLTCモード燃費:12.8km/リッター

アルピーヌA110S 主要諸元と主要装備

CAR and DRIVER

グレード=S
価格=7SMT 899万円
全長×全幅×全高=4205×1800×1250mm
ホイールベース=2420mm
トレッド=フロント1555×リア1550mm
車重=1110kg
エンジン=1798cc直4DOHC16Vターボ(プレミアム仕様)
最高出力=215kW(292ps)/6420rpm
最大トルク=320Nm(32.6kgm)/2000rpm
WLTC モード燃費=12.8km/リッター(燃料タンク容量45リッター)
サスペンション =前後ダブルウィッシュボーン
ブレーキ=前後ベンチレーテッドディスク
タイヤ&ホイール=フロント215/40R18/リア245/40R18+アルミ
駆動方式=MR
乗車定員=2名
最小回転半径=5.8m
●主要燃費改善項目:未公表
●主要装備:EBD(電子制御制動力配分システム)付きABS/EBA(緊急時ブレーキアシスト)/解除スイッチ付きESC(横滑り防止装置)/前後パーキングセンサー+リアカメラ/ALPINEテレメトリー/SPORTボタン/アイドリングストップ/クルーズコントロール/ヒルスタートアシスト/アルミ製パドルシフト/フルLEDヘッドライト/デイタイムライト/カーボンルーフ/ブラックエンブレム/スポーツエキゾースト/フラットアンダーボディ/リアディフューザー/サベルト製軽量モノコックバケットシート/ブラックステアリングセンタートリム/アルミ製ペダル/助手席フットレスト/マイクロファイバールーフトリム/オレンジステッチインテリア/フルカラーTFTメーター/7インチマルチファンクションタッチスクリーン/FOCAL製軽量4スピーカー/オートAC/シャシースポール/4輪ハイドロリックコンプレッションストップ・ダンパー/ブレンボ製ブレーキ/オレンジブレーキキャリパー/FUCHS製18インチ鍛造アルミ(グリチターヌサテン)
●ボディカラー:ブルーアルピーヌメタリック
※2019年11月デビュー ※価格はすべて消費税込み リサイクル費用は1万3600円

Writer:河村康彦 Photo:小久保昭彦

(提供:CAR and DRIVER