一生お金に困らない! 新・お金が貯まるのは、どっち!?
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(本記事は、元メガバンク支店長で不動産賃貸オーナーである菅井敏之氏の著書『一生お金に困らない! 新・お金が貯まるのは、どっち!?』アスコム刊の中から一部を抜粋・編集しています)

私は断然「持ち家派」です。

賃貸派の人は、「家を買ったらリスクを抱えることになる。物件価格が下がってしまうリスクが大きいし、地震だってくるかも。売りたいとき売れないし、貸そうにも貸せない。お金が出ていくだけだから、資産どころか負債でしかない」といいます。

たしかに、その通りです。

実際に、売ったとしてもローンが残っているケースもあるし、最悪の場合はローンが支払えなくなって、安い価格で任意売却されてしまうこともあります。これでは、負債でしかありません。

しかし、これはそもそも購入した物件が悪いのです。悪い物件は負債になります。

逆に、いい物件は資産になります。いい物件は、値上がりすることもあるし、賃貸に出して利益を運んできてくれることもある。こうなれば立派な資産です。

家を持たず、賃貸で暮らすことは、いつでも転居できる気軽さがありますし、定住しないライフスタイルを好む人には悪くないと思います。

ただ、「資産をつくる」という目的があるときは、いいことは何ひとつありません。単にお金が出ていくだけで、そのお金が返ってくる見込みはゼロなのです。わざわざそんなもったいない状況を好む理由が見当たりません。

持ち家なら、いい物件を選べば、将来、売ることもできるし、貸すこともできる。

「持ち家」か「賃貸」か、という議論で見落とせない点があります。この議論が成り立つ大前提は、「高齢になっても、部屋を借りることができるかどうか」ということなのです。

家主さんが500人ほど集まった講演会で私は、こうたずねたことがあります。

「ご自身の賃貸物件に、70歳以上の高齢者を積極的に入居させたいと思う方は?」誰ひとりとして手を挙げませんでした。

高齢者が賃貸を借りるのは、簡単ではありません。入居審査では健康状態や年齢を理由にふるい落とされがちです。さらにひとり暮らしとなれば、家主は孤独死、重い病気、認知症などが招く近隣トラブルなどを不安に思って、貸したくないのです。

現役時代には難なく払えた家賃も、引退すれば重い負担となります。家賃の安いところに引っ越ししたくても、高齢になると、なかなかいいところが見つかりません。

かなりの金融資産を持っていたにもかかわらず、年齢を理由に入居を断られつづけ、結局、築30年を超えた賃貸物件に入ることを余儀なくされてしまった元エリートサラリーマンを知っています。残念ながら、これが日本の賃貸業界の現実です。

若い人たちには想像しにくいかもしれませんが、この現実を忘れてはいけません。

じゃあ、どんな物件を選べばいい?

問題は、どのような物件を買えばいいかです。負債になるか資産になるかは、物件の良し悪しで決まります。私は、次の3つのポイントを重視しています。

1 とことん「よい立地」にこだわる

私は、とことん「よい立地」にこだわります。よい立地とは、「貸すときに、よい値段で貸せる場所」のこと。自分が住むために購入する物件であっても、「もし人に貸したら……」という場合のことを、かならず考えておくべきです。

買う以上は、資産価値の下落が少ない物件を選びたいわけですが、判断する目安は「『ほかのだれか』に貸したときに、それなりの値段で貸せるかどうか」です。よい立地なら、年数がたっても、賃貸価格の下落を最小限に抑えられます。

2 物件価格は、毎月の賃貸料の200倍を目安にする

賃貸物件の「物件価格と家賃」には目安があって、「価格=家賃の200倍」とされています。これは、絶対こうでなけばダメという基準ではなく、経験上だいたいこんなところとされる標準的な目安です。首都圏では、わりとうまくあてはまります。

たとえば、マンションについては、こんな具合です。

①価格1500万円で家賃10万円……150倍だから割安物件。お買い得。
②価格2000万円で家賃10万円……200倍だから標準的。悪くない買い物。
③価格2500万円で家賃10万円……250倍だから割高。

標準的なマンション②の家賃収入は年120万円。これは購入価格2000万円の6%(=120万÷2000万×100%)ですから、「利回り」は年6%です。

同じ計算をすれば、利回りは順に①8%、②6%、③4・8%。

投資に見合う利回りは6%前後といわれています。これより儲かる物件①は買ってもよいが、③の購入は見合わせたほうがよい、ということになります。

新築マンションは、価格が家賃の250~300倍以上と、割高で利回りの低いものが多いので、注意が必要です。

いうまでもなく、これは買い手から見た話で、借り手から見れば、③②①の順に借り得の物件ということになります。

3 住宅ローンの支払い額を、手取り収入の25%以内に抑える

住宅ローンの支払いは、収入の25%以下に抑えたい。

手取り25万円の人なら毎月6万円ちょっとの返済ですむように、住宅ローンを組むことがとても大事です。これ以上のパーセンテージになると、毎月の家計を圧迫しはじめ、貯蓄ができません。

毎月決まって大きな支出をしめる住宅費、保険料、自動車費、教育費を4大固定費といいます。そのうちもっとも大きいのが住宅ローン。これを小さく抑えることが、安定した貯蓄をするための大切なポイントです。

ところで、10万円で貸すことができて価格2000万円くらいの物件は、残念ながらそれほど多くありません。ただ、必ずありますから、根気よく探すべきです。

探すときは、そのエリアの賃貸の相場を確認しておきましょう。賃貸サイトを見れば、だいたいわかります。

答え 「持ち家派」

一生お金に困らない! 新・お金が貯まるのは、どっち!?
菅井敏之(スガイ トシユキ)
元メガバンク支店長・不動産賃貸オーナー。1960年、山形県朝日町生まれ。学習院大学卒業後、1983年、三井銀行(現・三井住友銀行)に入行。個人・法人取引、およびプロジェクトファイナンス事業に従事する。2003年には金沢八景支店長(横浜)に、2005年には中野支店長(東京)に就任。48歳のときに銀行を退職。その後、起業し、アパート経営に力を入れる。現在では、10棟70室のオーナーとして、年間6000万円の不動産収入がある。また2012年から8年間、東京の田園調布にカフェをオープンし、お金に関するさまざまな相談を受けた。銀行員としてお金を「貸す側」、不動産賃貸オーナーとしてお金を「借りる側」、どちらの視点も持っていることで、安定した定期収入を築くことに成功。本書では、そうした経験から得た、一生お金に困らない方法を紹介している。資産形成のための銀行の活用法や不動産の解説には定評があり、講演やセミナーでも一躍人気講師になった。著書『お金が貯まるのは、どっち!?』(アスコム刊)はシリーズ51万部突破のベストセラーになった。テレビ朝日系「庶務行員 多加賀主水シリーズ」をはじめ、銀行を舞台にしたテレビドラマの銀行監修を務める。報道番組や情報番組などのメディアにも、お金の専門家として出演し、好評を得ている。

講演、個別相談などのお問い合わせは菅井敏之公式サイトまで
http://www.toshiyukisugai.jp/

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