※本連載は日本でまだ翻訳されていない海外のビジネス書を紹介しています、書籍タイトルは著者による翻訳です

優れたリーダーとはどのような人を言うのか?

迅速かつインテリジェントな意思決定を行い、刺激的なスピーチを述べ、明確な指示を出し、組織の目標達成に向けた計画実行ができる人材が優れたリーダーだと思うだろうか。

…残念ながら、あなたのイメージは時代遅れと言わざるを得ない。

Leadership is Language『リーダーシップとは言語である』
L. デイビッド・マルケ著
出版社:Portfolio
発売日:2020年2月4日
ジャンル:ビジネス書

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書籍概要

これまでの世界において、革新的で優秀なリーダーは時代ごとに何名も登場し続けている。彼らに共通するイメージや特徴は、優秀なリーダーのイメージとして社会に浸透している。

しかし、著者はその流れに警鐘を鳴らす。現代社会においては、彼らのようなリーダーシップは残念ながら時代遅れとなったと言わざるを得ないと言うのである。

今日の社会は高度にネットワーク化されており、情報密度の高い時代がやってきている。

これは日常生活においてのみではなく、ビジネスの場においても顕著である。それぞれが自分のパフォーマンスを最大化し、高いポテンシャルを持って仕事を行うチームにおいては、そのすべてを一人のリーダーが把握し、トップダウン的に意思決定を進めていくのは現実的ではないし、何より効果的とは言えない。

これからの時代に求められるリーダー像とはどのようなものなのであろうか。

著者は次のように説明する。

・時計を制御し、時計に従わない
・協力し、強制しない
・コミットし、遵守しない
・完了し、続行しない
・改善し、証明しない
・接続し、準拠しない

これらは具体的にどう言うことなのか。そして、リーダーシップはどのような面において言語に讃えられるのか。

その答えは、この一冊に詰まっている。

この本をおすすめする読者層

ビジネスにおいて、リーダーシップとは大変重要なファクターである。

経営者はもちろんのこと、部署をまとめる管理者や、プロジェクトチームのリーダー、あるいは新人育成担当者など、規模の差はあれ、リーダーシップを求められる仕事は無数にある。

いざ自分がリーダーシップを発揮する段になって、古いリーダー像に囚われたままであると言うのは大変危険なことである。

新しい時代を生きるビジネスパーソンとして、新しい時代のリーダーシップに関する理解は不可欠である。

仕事に携わり、ビジネスを担うすべての人材にとって、必ず一度は目を向けるべき書籍の一冊と言えよう。

著者について

元海軍司令官であり、米海軍士官学校のトップ卒業生という経歴もある。退役後はリーダーシップを専門とするコンサルタントとして活躍。著作を携え、世界中での講演活動も行なっている。