プロミスの利用限度額を増額したい場合、気になることは「審査に通過できるかどうか」ではないでしょうか。増額を利用する前に「そもそも増額にはどのようなメリット・デメリットがあるか」についても確認しておきたいところです。今回は、プロミスの増額利用の可否や増額のメリット・デメリットについて解説しつつ具体的な増額の手順として利用限度額の変更方法を紹介します。

さらに増額審査に落ちた場合の対策についてもまとめました。

プロミスの増額は審査が厳しい!追加融資は審査なしで利用可能

プロミス, 増額
(画像=PIXTA)

プロミスの利用実績が少ない場合、利用限度額を引き上げる「増額」の審査はかなり厳しいと考えてください。総量規制で他社借入と合わせて年収の3分の1以上の借入はできません。利用限度額の引き上げには、収入の大幅なアップや他社借入の減少など総量規制の枠が広がらないと難しくなります。一方利用限度額内での「追加融資」に関しては、審査なしで利用可能です。

どうしても増額が必要な場合は「追加融資で対応できないかどうか」について検討してみる価値があるでしょう。

プロミスの増額によるメリットとデメリット

プロミスで増額申請をする前に増額のメリットとデメリットも確認しましょう。

メリットは資金に余裕が出ることと金利が低くなる点

増額によるメリットは主に以下の2点です。

・資金に余裕が出る
・金利が低くなる

増額になればその分多くのお金を借りられるようになるため、資金に余裕が出ます。借金は返済しなければなりませんがキャッシュフローが潤沢になる点は大きなメリットです。また、増額によって一定額以上を借入した場合、金利が低くなる点も大きなメリットといえます。利息制限法第1条では、以下のように上限金利が決まっています。

契約元金 上限利率(年利)
10万円未満 20.0%
10万円以上~100万円未満 18.0%
100万円以上 15.0%

プロミスのフリーキャッシングでは、借入利率が4.5~17.8%(実質年率)です。しかし、100万円以上の借入額になると上限利率は15.0%以下になります。

2デメリットは返済の負担増大と審査落ちの可能性

増額のデメリットは以下の通りです。

・返済の負担増大
・審査落ちの可能性

増額した分、借入残高が増え結局は返済の負担が大きくなります。年利は抑えられても返済期間を長くするとその分総支払額は増加し「なかなか完済できない」という状態に陥るかもしれません。また、増額の金額によっては、総量規制に引っかかってしまい審査落ちの可能性もあります。

プロミスの増額審査通過を目指すためのポイント6つ

プロミスの増額を申請し審査を通過するためのポイントは主に6つあります。プロミスの増額を成功させるためにできることから始めてみましょう。

1 収入証明の書類が必要ない範囲での増額に調整する

増額の結果、「利用限度額が50万円を超える」「他社での利用残高と増額後の利用可能枠の合計が100万円を超える」といった場合は収入を証明する書類が求められます。逆にいえば、これらの条件を満たさない範囲で利用限度額を増額する分には、収入を証明する必要はありません。現在の利用限度額が30万円なら40万円までの増額に抑えるなど可能な限り利用限度額を50万円未満に抑えるような増枠の仕方を検討してみてください。

2 CICなどの個人信用情報機関に事故情報がないこと

日本には、以下の3つの個人信用情報機関があります。

・全国銀行個人信用情報センター(KSC)
・株式会社シー・アイ・シー(CIC)
・株式会社日本信用情報機構(JICC)

個人信用情報機関は、金融機関やカード会社などからの要求に応えて情報を開示します。個人信用情報を基にして金融機関やカード会社はローンの審査を進めるのが一般的です。個人は、個人信用情報機関へ情報開示請求をすることにより有料で自身の個人信用情報確認ができます。増額申請が不安な場合は、3機関より自身の個人信用情報を取り寄せて事故情報がないかを確認してください。

事故情報がある場合、その情報が消えるまで増額申請の審査は難しくなります。この場合は、事故情報が消えるまで期間を置いてから増額申請に臨みましょう。

3 総量規制で他の貸金業者と合わせて年収の3分の1以上の借入額にならないこと

プロミスのフリーローンは、総量規制の対象です。そのため他の貸金業者からの借金と合わせて年収の3分の1になっていないかどうかも確認してください。もし年収の3分の1以上になっている場合は、他社の借金を減らすなどして「他社の総借入額+プロミスでの利用限度額」が年収の3分の1以下になるよう調整が必要です。

4 これまでの返済で延滞を繰り返していないこと

プロミスを利用していてこれまで約定返済日で延滞を繰り返していないでしょうか。1年に数回、数日の返済遅延がある場合でも、その人へのプロミスの評価は低くなり増額申請は通過しにくくなります。毎月約定返済日までには確実に返済しプロミスでの信用を積み上げるようにしましょう。また、プロミス以外の会社でも数ヵ月の長期延滞をすると個人信用情報に延滞の情報が掲載されます。

長期延滞の情報は、プロミスで増額審査をする際に伝わってしまい、増額申請が通らないばかりでなく利用限度額の削減や追加借入ができなくなる可能性さえ出てきます。カードローンで返済が滞りそうになったら実際に支払いが遅れる前に必ずプロミスに相談しましょう。事前に相談をして無理のない形で返済を続けていけば増額が可能な状態にもっていける可能性があります。

5 新規申込から半年以上経過していること

プロミスの新規申込から半年以内では、会社側も契約者が毎月きちんと支払いを続けてくれる人かどうかが分かりません。プロミスでの返済実績としてできれば1年以上良好な支払いを続けてから増額申請を検討しましょう。

また、新規申込は、プロミスの契約だけでなく他社(クレジットカード会社はローン会社など)にもいえることです。個人信用情報機関には、過去半年以内の新規借入申込がすべて記録されています。多くの申込情報が残っていると「お金に困っている」という状態と受け取られがちで一般的には審査に通過しにくくなるといわれています。

6 新規申込時よりも返済に充てられる金額が減少していないこと

新規申込時に比べて返済に充てられる金額が減少していないこともチェックポイントの一つです。生活の変化や他社の借入金額増加による家計支出の増加や収入の減少などがないか、念のため家計簿を確認しておきましょう。

プロミスで増額するための必要書類と申請手順

ここからは、プロミスで増額するための必要書類と申請手順について順番に解説します。

1 増額申請に必要な書類

増額申請の結果プロミスの利用限度額が以下どちらかの条件に当てはまる場合は、収入証明の書類が必要です。

・利用限度額が50万円を超える
・利用限度額と他社での利用残高の合計が100万円を超える

収入証明の書類は以下のいずれか1種類です。

・源泉徴収票(最新のもの)
・確定申告書(最新のもの)
・税額通知書(最新のもの)
・所得(課税)証明書(最新のもので「収入額」と「所得額」の記載があるもの)
・給与明細書(直近2ヵ月分)+賞与明細書(直近1年分)

増額後の利用限度額が上記のいずれかの条件を超える場合は、申請前に収入証明の書類をそろえておくようにしましょう。

2 増額の申請手順

プロミスの増額申請は、インターネットから簡単に行えます。申請手順は以下の通りです。

1.インターネット会員サイトにアクセスする
2.ログインして「限度額変更のお手続き」クリック
3.希望限度額と希望連絡先電話番号をプロミスに通知
4.仮審査
5.申込の時間が平日9:00~18:00の間なら当日中、上記以外の場合は翌営業日に電話連絡がある
6.現在の勤務先、収入、増額分の使い道などについての質問に答える
7.本審査
8.電話で結果通知

審査が順調に進めば当日中の結果通知になる場合もあります。しかし、勤務先への在籍確認など本審査に時間がかかるケースもあるので覚えておきましょう。増額申請の審査に時間がかかることを考えて申込は時間に余裕をもって行いましょう。

3 土日祝の増額申請は自動契約機でのみ可能

土日祝にどうしても増額申請を進めたい場合、近くにプロミスの自動契約機なら可能です。近場にプロミスの自動契約機があって土日祝に増額申請を進めたい場合はおすすめします。

4 即日の増額を希望する場合は平日に申請を

インターネットからの増額申請を進めて即日の増額を希望する場合は、平日の午前中から手続きを進めることで即日の増額申請が通る場合もあります。ただし審査や勤務先の在籍確認などに手間取る場合は、即日の増額は難しくなる点は押さえておきましょう。

プロミスの増額審査に落ちた後の対処方法4つ

プロミスの増額申請に落ちてしまった場合は、「ある程度時間をかけて審査落ちの原因を解消する」「増額以外の方法で資金繰りを成功させる」ということが賢明です。ここでは、増額審査に落ちた後の対処方法について4つほど紹介します。

1 半年以上遅滞なく返済を続ける

プロミスおよび他社での借入がある場合は、最低限半年以上、できれば2年は遅滞なく返済を続けてください。個人信用情報機関では、各社の返済状況について2年間記録しています。プロミスの場合CICに返済状況が記録されますのでCICに情報を開示して延滞記録がないかを確認してください。延滞記録があればその月の記録が消えるまでの間、遅滞なく返済を続けましょう。

2 新規借入申込から半年以上プロミスで返済実績を積む

プロミスおよび他社への新規申込をした場合、申込の記録が消える半年以上経過してから増額申請を検討しましょう。なぜなら新規申込が多いと経済的に苦しい状況とみなされ増額申請が通らないこともあるからです。申込ができずに待っている間は、プロミスでコツコツと返済実績を積みましょう。

3 他社の借入額を減らして総量規制に余裕がある状態を保つ

総量規制の確認をしてプロミスと他社の総借入額を年収の3分の1以下に抑えてください。

例えば、年収500万円の場合は33%として約165万円までなら総量規制の範囲内です。現在の借入残高も少しずつ減らすように計画的に無理のない返済を続けましょう。

4 おまとめローンや債務整理の検討

ここまでは、時間をかけてプロミスの増額申請が通るように働きかける対処方法の紹介でした。そこまで時間をかけられない……という場合は、おまとめローンまたは債務整理も視野に入れてください。プロミスなどの貸金業者や銀行では、総量規制の対象外の「おまとめローン」という商品を用意している場合があります。

通常のカードローン・キャッシングなどに用いられる金利より金利が安く設定されている点が特徴なので一度相談してみましょう。また、債務整理を検討するのも一つの方法です。地方自治体の役所には、多重債務者向けの相談窓口が設けられており、法テラスなどで債務整理についての相談ができるようになっています。

増額申請も難しいほどの多重債務に陥っている場合は、それ以上借金をせずに別の解決する方法についても検討してみてください。

増額申請に落ちた場合は対策を考えよう

プロミスの増額申請は、増額後の利用可能額によって審査が厳しくなります。これまで滞りなく支払いができていれば審査通過の可能性もあります。しかし、これまでの支払履歴に自信がない場合は、CICなどの個人信用情報機関へ情報の開示請求を出しましょう。自分の個人信用情報にどのような情報が載っているか確認してから増額申請をそのまま続けるかどうか判断してください。

増額申請の審査に落ちた場合は、「一定期間を空けて対策を講じる」「増額申請以外の方法で現在の資金不足を解決する」など別途対策の検討を重ねましょう。

藤森みすず
大手Slerにてシステムエンジニアを経験後、フリーランスのライターに。FX・保険・不動産・フィンテックなど、金融に関する記事を多く手掛ける。プライベートでは旅と写真をこよなく愛す。

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