2020年6月24日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

ヘッドラインに振らされる展開が続いている。昨日23日(火)は米中通商協議にてナバロ米大統領補佐官の「米中貿易合意は終わった」との発言から米ドル/円が急落したが、直後にトランプ米大統領が米中合意は損なわれていないとツイートすると下げ幅を回復しただけでなく、107円台まで上昇するなど荒い値動きとなった。株価を下げたくないトランプ氏が即火消しに走ったが、火のないところに煙は立たないだけに今後の発言には注視する必要があるだろう。また、昨日23日(火)の欧州時間にはソフトバンクグループが米Tモバイル株を売却すると発表。市場価格から算出した売却規模は約2兆2000億円となるため、ドル売り円買いフローが見込まれるとの思惑から米ドル/円は一時106.07円まで下値を拡大した。もっともソフトバンクのドル売り円買いについては既に実行済みの可能性もあり、積極的に売り進む材料とするのは少し危険かもしれない。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米ドル/円はダウンサイドを意識したトレードになる。米国では引き続き新型コロナの感染拡大をコントロールできていないほか、混戦となった米大統領選挙も米ドル/円の上値を重くするだろう。ただし、ナスダックが史上最高値を更新するなど堅調な米国株が米ドル/円を支える可能性があるほか、106円前半はGPIFの買い観測もあるので突っ込みたくはないというのが正直なところ。チャートを見ると107円より上はしっかり押さえてくれそうな形をしており、昨日23日(火)夜は下げのピッチが速かったので速度調整による修正で戻るところがあればしっかりと売っていきたい。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。