有力銘柄はこれだ!
型コロナウイルスの第2波への警戒感が高まっている。東京都では問題となっていた夜の繁華街における感染拡大に加え、職場でのクラスター(感染者の集団)も相次いでいる。また、夏場を控え、豪雨や台風からの避難所での市民の接触対策も急務となり、ウイルス拡散の防止に寄与する製品を手掛ける企業には商機が広がる。
●東リ――カーテンの導入進む、 株価は新局面へ
災害時の避難所における集団感染を防止する上で、飛沫(ひまつ)の抑制と空気循環を両立するカーテンが重宝されそうだ。内装材最大手の東リ(7971)に注目したい。
新型コロナの感染拡大を受け、自治体はパーテーションの備蓄などに動いている。避難所で人と人が密着するのを避ける狙い。一方、ウイルス対策にはより空気がこもりにくいカーテンも有力。軽量で、保管にもあまり場所を取らないメリットもあり、導入するケースが増えているようだ。
東リは医療現場でも使われるカーテンのほか、間仕切りやビニールカーテンを供給する。抗ウイルス壁紙も展開するなど、活躍の余地は大きそうだ。株価は200日移動平均線の関門に差し掛かり、局面転換が期待される。
●大村紙業――窓付き仕切り伸び代、相場の潜在力大きく
大村紙業(3953・JQ)は、段ボール製仕切りに伸びしろがある。
同社は新型コロナ対策として、段ボール簡易パーテーションを4月に発売。飲食店やオフィスに設置し飛沫を遮断する。さらにこれを改良し、中央部が透明フィルムの新たな製品を開発した。向こう側が見えるため、窓口や対面営業でのニーズが見込まれる。高さを可変式にしたことで、書類の受け渡しなどに必要なスペースも確保できる。
同社の営業利益(非連結)は前3月期が前々期比55%増の3.1億円に拡大した。今期は経済環境の不透明感を背景に2.1億円と慎重な計画を打ち出しているが、パーテーションはプラスアルファの材料となる。過去にはゲーム機「ニンテンドーラボ」絡みの思惑で急騰したこともあり、相場の潜在力は大きい。
●ハイパー――アスクル代理店、ボックス上抜けへ
法人向けパソコン(PC)が主力のハイパー(3054)は、一方で事務用品通販のアスクル(2678)の代理店でもある。新型コロナの感染防止グッズの需要拡大の恩恵を受ける可能性がある。
今12月期第1四半期は連結売上高が前年同期比8%減に落ち込んだものの、事業部門別ではアスクル代理店が同6%の増収を達成。既存客向けの取り扱い増や、新規顧客の開拓が順調だ。
「ウィズコロナ」の局面では、オフィスにおける手指消毒やパーテーションの需要が高水準で推移すると考えられる。強化中のテレワーク向けPCも伸びが見込まれる。600円を挟んだボックス相場の上抜けを先取りしたい。(6月26日株式新聞掲載記事)
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