2020年7月14日11時すぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き )

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

現在の米ドル/円はやや売り気が強いようだ。ここから、米国のコロナ感染拡大や、米中貿易摩擦、また感染拡大に伴う再ロックダウンなど、経済活動を再び抑制するものが出てこないとも限らない。また、株式市場のほうでは、コロナワクチン期待でバイオ関連や製薬株に買いが相次いでいる。しかし、ワクチンは年内に出せるのではないかという話が持ち上がってはいるものの、実際、具体的な時期は決まっていない。またワクチンの件が、ドル買い材料になるかといえば逆で、現在、ドルが買われるのはリスクオフの時だ。そのため、こちらはリスクオンの材料。よって現在は売りに傾いているようだ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは、105.70~107.95円。日足のチャートをみると、現在、雲を横抜けして、21日移動平均線に絡んで動いている。ただ、90日移動平均線なども108円付近にあるため、108円は重そうだ。よって107円ミドルから108円にかけての売り場探しをして、106.50円手前で一旦買い戻したい。そしてもし、106.50円が割れたら106.00円付近までは下がる可能性があるため、こわごわと様子を見つつのビビりショートで。この辺りはGPIFなどが、どこに潜んでいるかわからないため、目を離さずいられる状況のときならポジションをとったほうがいい。オーバーナイトなどは避けたほうが賢明。まとめると、下値の節目はまず106.50円。次にGPIFなど、本邦機関投資家の動きを見つつ、106.00円まで機関投資家の買いが出なさそうならリアルタイムでの売り、そして、106.00円が割れたら次の節目が105.70円、という流れだ。そのため、週間予想レンジの下値はここまで含めて想定したが、あくまで106.50円を割ったらリアルタイムトレードのみで臨みたい。

小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。