ランボルギーニ初のハイブリッド・スーパースポーツ「シアン」にオープントップデザインの「シアン・ロードスター」を新設定。生産台数は限定19台
伊ランボルギーニは7月8日(現地時間)、V12ハイブリッド・スーパースポーツの「シアン(Sián)」にオープントップを採用した「シアン・ロードスター(Sián Roadster)」を設定し、限定生産で発売すると発表した。
今回の限定ロードスターは、ブランド初のV12ハイブリッド・スーパースポーツで、2019年9月開催のフランクフルト・モーターショーでワールドプレミアを飾った、クーペボディの「シアン(Sián)」をベースに、新設計のオープントップデザインを纏ったことが特徴である。
まずエクステリアでは、ピラーやドアシルなどコクピットまわりを強化したうえで、ルーフやエンジンフードなどを新設計し、流麗かつスポーティなオープンボディを構築。コクピットに侵入する風の巻き込みなども最大限に制御する。往年のカウンタックのように斜めのラインが入った独特のフードやY字型のデイタイムランニングライトなどが形作るインパクト満点のフロントマスク、六角形のフォルムのなかに片側3個(左右で計6個)の六角形のテールライトや側部と一体化したリアウイングなどを組み込んで大胆さや力強さを強調したリアセクションなどはクーペモデルの基本造形を踏襲。通常は格納され、走行時に自動的にせり上がって効果的にダウンフォースを発生するリアウイング、エグゾーストシステムの温度を感知して自動で回転し、エンジンの冷却効率を高めるリアのアクティブ冷却翼も、クーペモデルと同様に採用している。
なお、今回発表されたロードスターは、ランボルギーニのデザイン部門であるCentro Stile(チェントロ・スティーレ)が特別に選んだBlu Uranus(ブルーウラヌス)のボディカラーに、EV化をイメージさせるOro Electrum(エレクトリックゴールド)のホイールを組み込んで、オープントップならではの自由さと高揚感ある走りを表現。また、インテリアはホワイトでまとめたBlu Glauco(ブルーグローコ)のディテールやOro Electrumのアルミ製エアベントで仕立て、さらにエアベント自体は3Dプリントで製作する先進の部品を導入した。
パワートレインに関しては基本的にクーペモデルと共通で、チタン製インテークバルブを組み込んだミッドシップ配置の6498cc・V型12気筒DOHCの自然吸気エンジン(785hp/8500rpm)に、ギアボックス内に組み込んだ最大34hpを発生する48ボルト電動モーター、そしてスーパーキャパシタで構成する。また、左右対称の電力潮流によりチャージとディスチャージのサイクルそれぞれで同レベルの効率性を確保し、さらに特別に開発した高度な回生ブレーキシステムを採用した。トータルで819hp(602kW)のMAXパワーを発生するハイブリッドシステムにより、シアン・ロードスターは最高速度が350km/h以上、0→100km/h加速がクーペモデルの2.8秒以下に対して2.9秒以下と公表している。
ちなみに、シアン・ロードスターの生産台数は19台の限定となるが、すでに特別顧客への内覧会などを実施して全車完売しているという。
(提供:CAR and DRIVER)