金融機関から「おまとめしませんか」と電話がかかってきても、「詳しい話は来店を」と言われ足踏みをしてしまっている人もいるでしょう。ローンをまとめることだろうと想像はつくものの、どのような効果があるのかわからない人も多いと思います。
今回はおまとめローンについて、利用条件やメリット・デメリット、どのように役立つのか詳しくお話しましょう。
アイフルのおまとめローンは2種類ある
「おまとめローン」とは、複数の負債を一本化し、返済負担を軽減し完済を目指す方法です。具体的には今ある複数のローン合計額を別の1社から借りて清算します。その後はその1社にのみ返済を行うという方法です。
各金融機関では、さまざまなおまとめローン専用商品を作っています。アイフルでも、「おまとめMAX」と「かりかえMAX」という2種類の専用ローンがあります。その違いは、「アイフルを利用したことがあるか、ないか」です。
おまとめMAX | かりかえMAX | |
---|---|---|
貸付利息 (実質年率) |
3.0%~17.5% | 3.0%~17.5% |
ご利用限度額 | 1万円~800万円 | 1万円~800万円 |
返済期間・回数 | 最長10年(120回) | 最長10年(120回) |
遅延損害金 (実質年率) |
20.00% | 20.00% |
使いみち | アイフル及び他社借入金の借換え | 他社借入金の借換え |
対象の方 | ・アイフルを利用中、 または 過去に利用したことがある人 |
・アイフルの利用が はじめての人 |
・満20歳以上69歳までの人 | ・満20歳以上69歳までの人 | |
・定期的な収入と 返済能力を有する人 |
・定期的な収入と 返済能力を有する人 |
|
担保・連帯保証人 | 不要 | 不要 |
違いはアイフルの利用経験の有無だけなので、今回はアイフルを利用したことがある人向けの「おまとめMAX」について、詳しく見ていくことにしましょう。
アイフルのおまとめローンの利用条件
おまとめMAXの利用条件は、以下の通りです。
おまとめローンの対象になる債務
現在アイフルで返済中のローンと、他社ローン(カードローン、銀行ローン、クレジットカードのショッピングリボ払い等)が対象です。現時点でアイフルのローンを支払っていなくても、会員登録が残っていれば利用できます。
おまとめローンを利用できる人の条件
利用条件は「満20歳以上69歳未満であること」と「定期的な収入と返済能力があること」を満たし、当社基準を満たす人とされています。収入については、毎月安定していれば正規雇用・非正規雇用は問われません。また、安定した収入があれば、主婦や学生でも利用できます。
正社員 | ○ | 派遣社員 契約社員 |
○ | 学生 (20歳以上) |
|
無職 | × | パート アルバイト |
○ | 専業主婦 | パートでの 収入があれば ○ |
おまとめMAXの場合、「既にアイフルと契約したことがある人」が前提条件ですが、以前の契約時と比較して「収入が無くなった人」や「70歳を超えた人」は契約できません。
アイフルのおまとめローンを使うメリット
アイフル会員を対象としているため、申込時や契約時の手続きが簡単です。アプリを利用している場合は、カード発行も不要なため一切の郵便物がなく、家族や同居人に気づかれる心配もありません。
貸金業法では「総量規制」という定めがあり、利用者は「年収の3分の1までの金額」しか借りることができません。しかし、「おまとめMAX」のように、現在のローン返済を支援するための融資は、総量規制の例外となります。そのため、他でのローン合計額が年収の3分の1になってしまっていても、利用できます。
複数のローンがある場合、それぞれの金利水準の平均値を「加重平均金利」と言います。「おまとめMAX」では、それよりも低い金利で借りることができます。また、一般的に高額融資ほど低金利になるため、いくつかのローンをまとめて高額になった場合、より低金利での融資を受けられる可能性があるということです。
アイフルのおまとめローンのデメリット
返済計画によっては、まとめる前よりも支払総額が多くなってしまう可能性があります。毎月の返済額設定が低すぎると、その分返済回数が増え金利負担分が多くなるのです。バランスが大切です。
銀行ローンの方が低金利での融資を行っています。しかし、利用者条件や使途制限が厳しく、審査もシビアな傾向があります。
他のおまとめローンでも同じですが、返済期間中の新規借入(追加借入)はできません。とにかく、返済をすることが目的のローンです。返済計画に無理が生じた場合は、すぐにアイフルに相談しましょう。契約違反をすると、返済残高を一括請求される場合もあります。
アイフルのおまとめローンの利用で返済が助かる人
ショッピングでの負債が多い人
他社のおまとめローンでは、クレジットカードのリボ払いが対象外になっているものもあります。アイフルのおまとめMAXならリボ払いの残高もまとめることができます。
現在のローン合計額が大きくなっている人
おまとめMAXは総量規制の適用外です。また、貸付可能金額が大きいため、ローン合計額が多くなっていてもカバーできます。(※実際の貸付金額は審査後に決まります)
細かいローンを抱えて、月に何度も返済している人
ひとつひとつは少額でも、複数のローンを抱えていると返済負担は大きくなります。月に何度も返済していたり、月ごとに返済額が増減していたりする人は、ローンを一本化することで、完済までの見通しを立てやすくなります。
本気で完済を目指す人
おまとめMAXは追加借入ができず、融資使途も「現在の負債返済」に限られています。毎月ストイックに返済のみを行うことで、確実に完済へと近づきます。
アイフルのおまとめローンを利用する手順
おまとめMAXの契約の流れは次の通りです。既にアイフルを利用したことがある人を対象としているため、その分簡単です。
【1】 申し込み・審査
WEB・電話・来店での申し込みができます。申込方法による審査の違いはありません。
【2】 契約手続き
WEBもしくはアプリにログイン、会員専用の「契約締結(おまとめローン)」ページで手続きができます。既に契約があっても、確認書類が必要な場合があるため、「本人確認書類」「収入証明書類」「他社借入条件等が確認できる書類」などを準備しておきましょう。
【3】 他社分を清算
アイフルからの借り入れで、他社分を清算します。その後は、アイフルへの支払いとなります。既に口座振替登録が完了している場合は、自動振替での返済が可能です。
アイフルのおまとめローンの審査は厳しい?
審査にかかる時間はおおむね1日程度です。急ぎの場合はまずWEBで申し込み、「受付完了メール」到着後に電話すると、優先的に審査が行われるサービスがあります。ただし、21時以降や混雑状況によっては必ずしも即日返答がくるわけではありません。(※電話受付時間9:00~21:00)
アイフルのおまとめローンの審査は、自社基準と信用情報とを照らし合わせ、独自に審査を行います。一般的に、おまとめローンでは「既に、借り入がある」ことが前提となるため、初めての利用よりはシビアになって当然でしょう。
信用情報には、「過去5年以内の返済状況等」「過去10年以内の債務処理等」「過去6ヵ月以内の申し込み等」が記録されています。期間内の滞納や自己破産がある場合は、審査通過が難しくなります。
おまとめすべきかよく考えて利用して
おまとめローンを利用する目的は、返済の完了です。そのためには、現状と比較して「金利は安くなるのか」「トータル返済額は少なくなるのか」「月々の返済額は支払い可能な範囲なのか」など、しっかりと考える必要があります。
もしも、どうしても立ちゆかなくなるようなら、ひとりで悩まずに自治体や弁護士事務所の無料相談を受けてみるのもいいでしょう。
文・髙田麗子
国内保険会社で生命保険と損害保険の営業を兼務、外資保険会社では顧客相談室を経験。退職後は、保険についての「わからない。めんどうくさい」を少しでも解消できればと、保険・金融記事の執筆を開始。関心分野は、保険ジャンル全般(生保・損保・社保)や、生活に密着した金融サービスなど。FP2級技能士。
【こちらの記事もおすすめ fuelle】
>せこくない、苦しくない、続く「節約術」まとめ
>これで10%オフ!デパコスのオトクな買い方3選
>免税店でさらにお得に買い物する3つの裏ワザ
>イオン系列の株主優待「徹底活用術」生活費を浮かせる3つのポイント
>えっ、知らないの?ヨーロッパでオトクに買い物できる「デタックス」活用法