2020年7月30日11時時点に神田卓也さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

米連邦公開市場委員会(FOMC)は、新型コロナウイルス・パンデミックからの経済回復を支援するために「あらゆる手段を活用する」と表明。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長も「人々が安心するまで景気の完全回復はありそうもない」と慎重な見方を強調した。市場が期待した通りのハト派スタンスを改めて示した格好で、一段のドル安進行を後押しする事になった。ただ、ユーロが対ドルで0.6%超上昇した一方で、円の対ドル上昇率はわずか0.1%強であった。ドルと円がユーロなどの他通貨に対して同じ方向に動くという「同調性」が戻り始めたようだ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

本日30日(木)は独と米国で4~6月期国内総生産(GDP)・速報値の発表が予定されている。独(欧州)と米国の景況感格差に視点が集まりやすく、為替市場の主役は引き続きユーロ/米ドルとなる公算が大きい。欧州経済は米国より「傷が浅い」と市場に受け止められればユーロ高・ドル安が加速してもおかしくないだろう。それでも、ドルと円に「同調性」が戻り始めた点や、104円台には「大口買い」の存在が噂されている事を踏まえると、この水準からドル安・円高が加速する公算は小さいと見る。むしろ104円台は押し目買いの好機と捉えている。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券(株)(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)を経て、1991年(株)メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月(株)外為どっとコム総合研究所入社。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。