2020年8月4日11時すぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

現在の米ドル/円は、106円ミドルまでは買い上がるのだが、何かドルを買う材料があるわけではない。先週7月31日(金)に104.19円付近まで下を攻めて、同日夜のうちに106.05円付近まで持っていかれた。ドル売り材料に事欠かない中で先週溜まったショートが切らされた展開が、昨日8月3日(月)も続いたようだ。ただ、これでコストの悪いショートはどんどん切れて行っていると思うので、一通り切れたら、106円台で買い上がる材料はなくなるだろう。現状のドル売りの要因として、一番大きいのは米中対立の緊張の高まりだ。知的財産権に端を発した軍事的対立の可能性もあり、現在はビザの件でも揉めている。そうなると当然ドル売りの流れだ。FOMCでの低金利の長期化も考えられる。また、大統領選を控え、バイデン氏がかなり優勢となっている中、トランプ氏は自分の票を上げるためには、余計に中国をたたくしかない状況。そのため、より、米中対立の緩和は難しいだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは、104.35~106.65円。戦略としては、106円ミドルアッパーで売りから入り、104円ミドルにかけてショートを利食うイメージで臨みたい。

小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。