☆ 株式相場展望 -週報- ☆ 2020/8/10(日) 清水洋介
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☆ 来週の相場見通し
☆ 米国市場
先週の米国市場は引き続き堅調となった。ダウ平均は週末まで堅調で6日続伸、ナスダック指数は週末こそ手仕舞い売りに押されたものの、木曜日まで7日連騰となって史上最高値を更新となった。新型コロナウイルスの感染拡大が続くなかでも好調な決算を発表する銘柄が見られたことや追加の経済対策期待などもあって総じて堅調となった。金余り相場ということもあって利益確定売りをこなしながらも買い方の回転が効いているということだろう。
今週の米国市場は基調は強含みなのだろうが、目先的な過熱感もあり、手仕舞い売りに押されるものも多くなりそうだ。米中関係の悪化や大統領選挙をにらんでの施策などへの思惑も絡んでいったんは調整感が出てくるのではないかと思う。もう下がるだろう、もう調整となるだろうと思っていても一向に調整とならないが「まだはもうなり、もうはまだなり」ということでそろそろ調整となりそうだ。トランプ大統領の言動に振り回されることもありそうだ。
今週は月曜日に労働異動調査、火曜日に生産者物価指数(PPI)が発表され、水曜日に消費者物価指数(CPI)が発表される。木曜日は財政収支や輸出入物価指数、新規失業保険申請件数が発表され、週末金曜日は労働生産性や小売売上高や鉱工業生産指数、企業在庫・売上高が発表される。
☆ 日本市場
先週の日本市場は週初から大きく戻りを試す動きとなったが、総じてみると冴えない展開となった。米国株は堅調だったが、決算発表が本格化するなかで芳しくない決算も多く、総じて手仕舞い売りに押される展開となった。また、空売りが積み上がっていた銘柄も買い戻し一巡から上値が重くなるものも多く、総じて買い気に乏しい中で冴えない展開となった。売り急ぐ動きはなかったのだが、買う材料と買える銘柄がないということで買い手控えとなった感じだ。
今週の日本市場は月曜日が休日となり、引き続き米国市場次第ということになるのだろうが、週末も全く新型コロナウイルスの感染拡大が続いているということで買い難い相場となりそうだ。政府の緊急事態宣言の再発出はないようだが、個々の自治体の自粛要請などもあり、また、お盆休みの次期というのに人の動きもなく、経済活動への影響が大きいということで株式市場は冴えない展開となりそうだ。空売りが積み上がっている銘柄が多ければいいのだが、買戻し一巡となった銘柄も多く、買える材料もないことから冴えな展開が続きそうだ。
今週は月曜日が休日となり、火曜日は経常収支や企業倒産件数、景気ウォッチャー調査の発表があり、水曜日はマネーストックや工作機械受注の発表がある。木曜日は企業物価指数やESPフォーキャスト調査、金曜日は第3次産業活動指数や商業動態統計が発表される。
☆ 一目均衡表 テクニカル分析
・NYダウ
6月8日の高値を試す動きとなっているが、「赤三兵先詰まり」の形でもあり、ここで「ダブルトップ」形成となるのではないかと思う。25日移動平均線や基準線からの乖離も大きくなっており、いったんは調整となるだろう。
予想レンジ 26,500ドル~27,600ドル
・ナスダック指数
「トンボ」の形で「三尊天井」となるかと思ったが上抜けてきた。基調は強含みなのだろうが、過熱感もあり、いったん25日移動平均線や基準線のサポートを確認するような動きはありそうだ。週末の高値を抜けるか、安値を割り込むか、で今週の動きは決まりそうだ。
予想レンジ 10,500pt~11,500pt
・日経平均
相変わらず保ち合いが続いている。雲の中に突っ込んで75日移動平均線のサポートを確認するような場面も出てくるのではないかと思う。
予想レンジ 21,500円~22,500円
・日経ジャスダック平均
下値を試す動きになりそうだったが堅調となった。25日移動平均線や基準線を抜けてきたが雲からは抜け切れず、再度75日移動平均線のサポートを確認するような場面もありそうだ。
予想レンジ 3,350円~3,450円
・ドル円
一気に戻したが基準線や25日移動平均線に上値を押さえられている。さらに下値模索が続くということだろう。
予想レンジ 105.0円~106.5円(提供:Investing.comより)
著者:清水 洋介