2020年8月19日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

ドル安の流れが継続している。米中対立を巡ってはトランプ米大統領が昨日18日(火)、通商協議の延期は自らが決めたことを明らかにし、今は中国とは話したくないと語った。トランプ氏は11月の米大統領選挙を控え、対中国への強硬路線にかじを切っており、ファーウェイへの追加制裁のほか、中国のSNSアプリTikTokやWeChatの使用を禁止するなど今後もその流れが続きそうだ。また、短期的にも米追加経済策を巡って米与野党協議が進展しないことや、安倍首相やバイデン大統領候補の健康不安報道もあってリスクオフのモメンタムとなっている。本日19日(水)も仲値前に米ドル/円は一時105.19円、ユーロ/米ドルは1.1952ドルまでドル安が進んでおり、いずれも105円、1.20ドルといった節目の攻防も考えておきたい。

現在の為替相場の戦略やスタンス

マーケットにはネガティブな材料が増えてきており、チャートを見ても米ドル/円は先週つけた107円が天井で再びダウントレンド入りしたとも考えられる。ただ、米ドル/円は105円あたりから本邦機関投資家のドル買いにも警戒しなくてはならず、とりあえずは105円ミドルから少額ショートで様子見としたい。一方、ユーロ/米ドルは1.90ドルが重そうに見えたが、ここを難なくブレイクしおり、このモメンタムであれば多少割高とはいえ、押し目を待っている状況でもないのかもしれない。また、ここまで上昇してくると短期勢が一旦は1.20ドルをトライしてくる可能性もあるだろう。ただ、IMM通貨先物を見るとユーロロングのポジションが過去最大まで蓄積しているため、1.20ドルのブレイクがあれば一定の達成感もあるだろうか。1.20ドル台は一旦利益確定のポイントとしたい。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。