国内暗号資産取引所Zaifは17日、統合したフィスコ仮想通貨取引所の公式サイトを今月31日付で閉鎖すると発表した。
これにより、同日をもってフィスコでのログインを含む全てのサービスおよび取引履歴や年間取引報告書の取得などといったサービスが停止する。
なおサイトは閉鎖するものの、フィスコのアカウントを持っているユーザーはZaifでアカウントを引き継ぐことにより、Zaif上で取引所サービスを利用することができる。
Zaifとフィスコは今年2月に統合が完了。2018年に不正アクセスによるハッキング被害に遭い、技術的な面などで支援が必要となったことから、フィスコへ事業譲渡を行なっている。
その後、Zaifを運営していたテックビューロが仮想通貨交換業者(現暗号資産業者)登録を返上し、廃業としたことでフィスコがZaifと自社のフィスコ仮想通貨取引所の2つを運営するといった構図が生まれた。
そういった状況で、フィスコは2019年に効率的な運営を目指すとし、両取引所の統合を発表。その際、取引所の名称をZaifに統一することが決まった。
統合後のZaifは国内暗号資産取引所としては珍しく、自社の屋号を入れた「Zaif大根カレー」の発売や、Twitterでユーザー参加型の川柳を集め、優秀者にフィスココイン(FSCC)を配布するといったキャンペーンを打ち出すなど、積極的にユーザー獲得へ向けた活動を行っている。
また、今月3日にはセキュリティトークン分野の健全な発展を目指すことを目的に発足した一般社団法人日本STO協会に賛助会員として入会するなど、新たな顧客ニーズを模索していることもうかがえる。
今回の発表により、フィスコの公式サイト閉鎖の日程が判明したことから、フィスコでアカウントを持つユーザーはZaifへの移行をなるべく早く、また忘れずに行った方がいいだろう。(提供:月刊暗号資産)