進化したアウディの旗艦スポーツセダン「S8」が日本デビュー。パワーユニットには48Vマイルドハイブリッドシステムを導入した4リットルV8ツインターボエンジンを採用
アウディ・ジャパンは8月25日、進化したフラッグシップスポーツセダン「S8」を日本で発売した。車両価格は2010万円に設定。ハンドル位置は右/左の選択が可能だ。
今回日本上陸を果たした第4世代の新型S8は、アウディA8シリーズのハイパフォーマンスモデルで、かつ同ブランドの旗艦スポーツセダンに位置する。
パワーユニットには、専用チューニングの3996cc・V型8気筒DOHC直噴ガソリンツインターボエンジンを搭載する。最高出力は571ps/6000rpm、最大トルクは800Nm/2000~4500rpmを発生。セッティングを最適化した8速ティプロトニックトランスミッションを介して、強力パワーをクワトロシステムのフルタイム4輪駆動機構に伝達する。そして、このパワーユニットに48V主電源機構をベースとするマイルドハイブリッド(MHEV)ドライブシステムをセット。クランクシャフトにはベルト駆動式オルタネータースターター(BAS)を接続し、減速および制動時に電力を回生してリチウムイオンバッテリーに蓄電する仕組みとする。また、高効率化の面ではエンジン本体にシリンダーオンデマンド(COD)を採用したこともトピックだ。エンジンが低〜中負荷状態の場合、燃料噴射と点火を停止し、吸気バルブと排気バルブを閉じることにより2番、3番、5番、8番のシリンダーを休止。4気筒モードでは、高まる負荷に対応するようバルブの作動ポイントが最適化される。また、休止したシリンダーはほとんどパワーの損失を発生することなくガススプリングのように作動を続け、ドライバーがアクセルペダルを踏み込むとすぐに再作動するようにセッティングした。
シャシー面に関しては、レーザースキャナーやカメラセンサーを用いて路面の凹凸を先読みし、サスペンションストロークをアクティブ制御するプレディクティブアクティブサスペンションを採用。また、65km/h以下ではリアタイヤがフロントと逆方向に最大5度まで電子制御により操舵して取り回し性の向上に貢献し、中高速ではリアタイヤをフロントと同方向に操舵して操縦安定性を高める、ダイナミックオールホイールステアリング(4輪操舵)を装備する。さらに、クワトロ機構にはリアスポーツディファレンシャルを組み合わせ、快適かつダイナミックな走行性能を実現した。
エクステリアについては、専用デザインの前後バンパーや4本出しの楕円エキゾーストフィニッシャー、9J×21・5ダブルスポークデザインアルミホイール(タイヤサイズは265/35R21)などを採用して、S8ならではのハイパフォーマンスぶりを演出。ボディサイズは全長5185×全幅1945×全高1475mm/ホイールベース2998mmに設定した。
内包するインテリアは、カーボンのデコラティブパネルやバルコナレザーを用いたスポーツシートなどを採用したことが特徴。S8ならではのスポーティさと上質さを高い次元で両立している。
(提供:CAR and DRIVER)