高級腕時計の代名詞として知られているロレックスは、創立から100年以上過ぎたいまでも時計の設計から製造までを自社内で行う、腕時計開発におけるパイオニアです。昨今ファッション業界ではクラシック回帰のトレンドがあり、時計好きの人を中心にヴィンテージロレックスに注目が集まっています。
そのヴィンテージロレックスとは一体どんな時計をいうのでしょうか。また、ヴィンテージならではの魅力に迫り、人気モデルについてお伝えします。
目次
ヴィンテージロレックスとは何か
ヴィンテージロレックスの魅力
ヴィンテージロレックス3つの人気モデル
ヴィンテージロレックスを売却する時に注意したい3つのポイント
選択肢の1つにヴィンテージロレックスを
ヴィンテージロレックスとは何か
ヴィンテージロレックスは、1960年代~1980年代ごろに製造・販売されたモデルを指すことが多いです。ヴィンテージに対してアンティークという言葉も時計に使われますが、通常アンティークとは製造されて100年以上が経つものを指します。
またヴィンテージという表現は、価値のあるワインやジーンズなどにも使われるように、ヴィンテージロレックスとは、古くてもいま十分に通用する価値を持つ時計のことをいいます。ロレックスはモデルの型番に数字を用いていて、現行のモデルは6桁の型番です。4桁や5桁のモデルはアンティークと分類されることも多いですが、その定義はさまざまです。
ヴィンテージロレックスの魅力
ヴィンテージロレックスは、世界中の人々を魅了しています。その理由をいくつか挙げてみましょう。
直近のモデルにはない外観が醸し出すレトロ感、雰囲気
なんといっても、ヴィンテージならではのレトロな外観が最大の魅力でしょう。新品にはない雰囲気を醸し出します。
持っている人が少なく、周囲の人とかぶらない
多くのモデルが存在するロレックスですが、世界中で人気なだけに、同じモデルを所持している人も多いです。その点、ヴィンテージロレックスは、すでに生産が終了しているので、必然的に人とかぶりにくくなります。
職人の手による個体差により、自分だけの1本を楽しめる
当時は、職人による手作業の工程が多かったため、モデルチェンジごとの個体差が生じました。同じ時計に見えて、実は細部が微妙に違うなど、個性を楽しめます。また、この個体差により、自分だけの1本を見つけられます。
ロレックスの歴史を感じることができる
ファッションアイテムとしての腕時計にとどまらず、さまざまな厳しい環境に耐え、正確な時を知らせる腕時計の開発に情熱を注いできたのがロレックスです。ヴィンテージモデルにはそれぞれ開発から発表に至るまでの背景があります。その背景を知り、身に着けることによって、その歴史をより深く感じることができるでしょう。
ヴィンテージロレックス3つの人気モデル
ヴィンテージロレックスのなかでも、特に人気の高い3つのモデルを紹介します。いずれも革新的な機能を備えた名作腕時計です。
エクスプローラー1 Ref.1016
1926年に世界初の防水時計として製造されたのがロレックスのオイスターです。登山や潜水などの探検中に装着することを想定して開発され、1953年に登山家エドモンド・ヒラリー卿とテンジン・ノルゲイが史上初のエベレスト登頂に成功した際にも、高所登山用装備の一部としてロレックスのオイスターが機能しました。
そして、この登山家たちのエベレスト登頂への敬意を表し、同年に彼らの証言を参考にしながら極限状態に対応できる腕時計としてエクスプローラーを発表したのです。初代エクスプローラーは、シンプルなデザインと大きなアワーマーカーと視認性の高いブラックダイヤルの上に施された3、6、9の数字が特徴的です。いかなる状況でも時刻が正確に分かる実用性の高い時計です。
エクスプローラーRef.1016はエクスプローラーの第三世代となり、初代エクスプローラーのシンプルかつスポーティーなデザインを継承しつつ、細部を改良し、実用性を高めています。1963年~1988年と製造期間の長いロングセラーモデルとなりました。
長い販売期間の中で、幾度かディティールの変更があり、搭載するムーブメントの違いにより前期型と後期型に分かれます。リューズを引くと秒針が停止するハック機能なしが前期型、ハック機能を搭載したのが後期型です。前期型の中でもさらに初期型のもので、文字盤がエナメル調の「ミラーダイヤル」仕様のエクスプローラーはプレミアモデルとされています。
サブマリーナー Ref.5512
1953年、100m防水性能を備えたサブマリーナーが発表されました。1926年に発明された世界初の防水腕時計オイスターウォッチに次ぐ、革新的な防水機能の発明となりました。サブマリーナーは、腕時計の深海での使用を可能とし、時計製造においてダイバーズウォッチの原型となりました。
サブマリーナー Ref.5512は、1959年から1978年まで製造された第三世代モデルで、はじめてリューズガードが搭載されたサブマリーナーとして知られています。このモデルの中で特にレアだとされているのが、生産初期に見られるミラーダイヤル仕様で、さらにダイヤル上の外枠に円を描くようにラインが入ったミニッツサークルがあるモデルは珍しく、市場での価値も高まります。
シードゥエラー Ref.1665
ダイバーズウォッチの先駆けであるサブマリーナーですが、1960年代、深く潜水した際に時計内部にヘリウムガスが溜まった結果、破損してしまう出来事がありました。そんな弱点を補い製造されたのがシードゥエラーです。1967年に発表された初代モデルは、610m防水を備えました。ケースにはヘリウム排出バルブを搭載し、より深い潜水にも対応できる、まさにプロ仕様のダイバーズウォッチです。
この初代シードゥエラーにあたるRef.1665は潜水会社コメックスと共同開発され、ダイバーズウォッチとして高い評価を受けました。Ref.1665の初期に生産された個体には文字盤上のモデル表記が赤で記された「赤シードゥエラー」と呼ばれるモデル、「レイルダイヤル」と呼ばれる文字盤上の一部の文字間がそろって表記されたモデルは、非常に流通量が少なく、ヴィンテージ市場での評価が高くなっています。
ヴィンテージロレックスを売却する時に注意したい3つのポイント
最近では高級腕時計の資産価値が高まり、なかでも長期にわたって価値の下がらないロレックスの人気が高まっています。現在、需要の拡大と商品不足でロレックスウォッチの買取り価格は高騰しています。
現行モデルより高値で取引されることもあり、ヴィンテージロレックスの所有者からすればいまが売り時ともいえます。そこで、古いロレックスを売却する場合の注意点をお伝えしましょう。
買取り店選びは慎重に
ヴィンテージロレックスの査定は、現行のモデルの査定よりも難しいといわれています。なぜなら、ヴィンテージモデルは個体差が大きく、それが数万円から数十万円の価値の差につながることがあるからです。その個体差を把握し、時計の真の価値を見極められるバイヤーを選ぶ必要があります。
時計の状態を確かめる
もちろん、時計の状態は買取り時の大きなポイントになります。基本ではありますが、まず時計が動くかを確認し、動く場合は外箱や販売時の小冊子などできる限り付属品をそろえて持ち込むと高値がつくことがあります。
時計が動かない場合、修理やオーバーホールを検討する前に、一度査定を受けてみましょう。修理費用を差し引いた額で買取りをしてもらえる場合も多いのです。故障していても買い取ってもらえることが多いのもヴィンテージロレックスの特徴です。
買取り不可でもあきらめない
ヴィンテージロレックスの買取りの基準や対応は、お店によって異なります。あるお店で買取り不可とされても、別のお店で数十万円と査定されることもあります。そのため買取り不可となってもあきらめずに、いくつかのお店で査定を受けてみるといいでしょう。そのときに、ヴィンテージモデルの豊富な買い取り実績を持つお店を選ぶのが無難です。
選択肢の1つにヴィンテージロレックスを
ここまで、ヴィンテージロレックスについて紹介してきました。レトロな味わいに加えて、ディティールの違いによるレアモデルが存在することで、その希少価値を高めています。一度目にすれば、現代のモデルとは一味違った楽しみ方に気づけるはずです。
さらに、買取価格が高騰している現在、資産としての価値も期待できます。腕時計購入時の選択肢の1つとして、ヴィンテージロレックスを候補に入れてはいかがでしょうか。(提供:JPRIME)
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