「就職が決まったけど初任給が出るまでお金が足りるかわからない」「転職前に長期間働いていなかったので初任給までお金が持たない」など働く前からお金の不安がある人もいるでしょう。初任給までにお金がなくなってしまう理由はさまざまです。しかしこのような状況に陥った場合はどうすればいいのでしょうか。

この記事では、初任給までにお金がなくなる原因や今あるお金をなくさないための対策、お金がないときにどうやって調達すればいいのかについて詳しく紹介します。これから就職・転職を控えている人はぜひ参考にしてください。

お金がなくなる原因とは?

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(画像=PIXTA)

はじめにお金がなくなる原因について考えてみましょう。

お金の管理ができていない

「毎日忙しくて何にお金を使っているか記録を取っていない」という人も多いのではないでしょうか。しかし出ていくお金の管理をしていないと、「今どれだけ残っているのか」も明確にわからないはずです。

また大きな買い物だけでなくコンビニやスーパーといった日常の買い物もクレジットカードやスマホのキャッシュレス決済で済ませている人も多いかもしれません。クレジットカードなどは信販会社がお金を立て替えして支払いを先延ばしできるため、管理していないと使いすぎてしまうこともあるでしょう。

浪費が多い

浪費が多いこともお金がなくなる原因の一つです。具体的に見ていきます。

・固定費が高い
代表的なものは、スマホ料金です。料金が高いプランの契約をしていないか見直してみましょう。また有料アプリの契約が多い人も要注意です。その他、保険も見直し対象といえます。親戚や知り合いなどの付き合いで自分の年齢では不要な保険に入っていないでしょうか。ガス・電気も自由化に伴い契約する会社が選べます。見直しで今の費用よりも固定費を下げられるかもしれません。

・交際費が高い
「友だちと遊びに行ったりご飯を食べに行ったりすることが楽しみ」という人も注意が必要です。1回の食事が数千円でも回数がかさむと月に数万円になることもあります。毎月使う交際費の上限を決めておくとよいでしょう。

・無駄遣いが多い
毎日コンビニで数百円の買い物をすることが習慣になってはいませんか。1日あたりでは使う金額が数百円でも、1ヵ月続けばまとまった金額になってしまいます。またコンビニやスーパーへ行ったときに、買うつもりがないお菓子やスイーツをついカゴに入れてしまう人も要注意です。

・ギャンブルに依存している
お金がないからこそ一攫千金を狙う。お小遣いを増やそうとギャンブルをする。そうした人もいるでしょう。しかしギャンブルに依存していると、なかなかお金が貯まりません。ギャンブル依存症になっている場合は、むしろお金を貯めるどころか借金をしてしまう場合もあるため注意が必要です。

その時々の感情で動きがち

欲しいものがあったとき売り切れたら困るなどの理由で、後先のことを考えずにものを購入していませんか。月に1度くらいであれば問題ないですが何度も続くとお金がなくなる原因となります。また、ストレスがたまったときにショッピングや外食で発散する習慣がある場合も要注意です。

お金はどうやって調達する?

ではお金がなくなったときには、どうやって調達すればいいのでしょうか。

不用品を売る

買い物が多くてお金がない人の場合、家に不用品がたくさん眠っていることも考えられます。まずは、その不用品を売却してお金を作ることを検討してみましょう。街中にあるリサイクルショップだけでなくフリマサイトも活用したいものです。ただしフリマサイトの場合、ものによっては高額で売れる可能性が高いものの、購入者とのやり取りや発送作業などで時間を取られるという点も考慮しておきましょう。

副業をする

勤務先が副業を認めているならば、本業以外に別の仕事を持つことも考えてみましょう。以下のような仕事が副業として人気を集めています。

・深夜営業の飲食店・コンビニの店員
・深夜の工事作業
・動画配信
・クラウドソーシング(データ入力・ライティング・デザインなど)

副業をはじめる際は「勤務先で副業に関する規定がないのか」もチェックしてください。特に以下の項目は要注意です。

・副業にできる業種が制限されていないか
・土日のみなど副業してもいい時間が制限されていないか

出費を抑える(特に食費)

手元にお金を残したいのならば出費を抑えることも大切です。特に食費を見直してみましょう。毎日コンビニに立ち寄ってコーヒーやお菓子を買うことが習慣になっていないかをチェックしてください。例えば500円程度の買い物でも20日続けば1万円です。いきなり出費をゼロにするのが難しければ月に使える金額をあらかじめ決めてしまうことも方法の一つといえます。

家族や友人に借りる

どうしてもお金が足りないときは、家族や友人を頼ることも選択肢の一つです。金融機関などからの借り入れとは異なり審査や契約は必要ないため、すぐにお金の調達ができる可能性が高くなるでしょう。しかし家族や友人から借り入れる場合であっても借用書を準備するなど借りた金額と返済期日などをはっきりさせておくことは重要です。

借り入れを考える

支出を減らしてもどうしてもお金が残らないときは、借り入れを検討してみるといいでしょう。ここでは、主な借り入れ先を3つ紹介します。

・クレジットカード
クレジットカードがあれば手元にお金がなくても必要なものを買うことができます。例えば支払いは「翌月以降の一括払い」「3~24回に分けての分割払い」「ボーナス払い」などから選ぶことが可能です。「今はお金がなくても後ほど準備できる」という人は利用を考えてください。

・キャッシング
現金の調達が必要ならばクレジットカードに付帯されているキャッシングを利用することも方法の一つです。キャッシングは、金融機関のATMから出金できます。ただし限度額が数十万円と、比較的少額かつ年利が10%超になる場合もあるため注意が必要です。返済額が予想より高くなり、返すのが大変にならないようにスポットで利用するなど使い方に気をつけましょう。

・カードローン
カードローンは、現金借入専用のローンです。カード会社や消費者金融、銀行などで発行できます。借入先によっては、カードを使って現金を引き出すだけでなく自分が指定した金融機関へお金を振り込んでもらうことも可能です。収入状況によっても異なりますが審査次第で数百万円の借り入れも期待できます。また金利は、キャッシングに比べ低めに設定されていることが一般的です。

カードローン初回利用の際は、発行会社への申し込み、審査、そして契約が必要となります。すでに保有するクレジットカードに付帯されているキャッシングに比べ、利用開始までに時間がかかる点は留意しておきましょう。

カードローンを利用してみる

現金をなるべく低い金利で調達したい場合は、カードローンの利用がおすすめです。そこで大手消費者金融の例をもとにカードローンの申込条件を確認してみましょう。

カードローンの申込条件

カードローンの申込条件は以下の通りです。

申込可能年齢 20~69歳
職業 安定した収入のある人(パート・アルバイト含む)
年収条件 なし

原則安定した収入のある人しか申し込めませんが、年収の条件はないため「年収が低いから申し込めない」といった心配ありません。しかし借入希望金額が50万円を超えたり他社を含めて借入金額が100万円を超えたりする場合は、年収を証明する書類も提出が必要です。収入額によっては希望金額よりも限度額が下がる可能性があります。

初任給前の人はカードローンの申し込みができる?

まだ初任給をもらっていない人にとって「初任給前にカードローンの申し込みができるのか」という点は気がかりな点ではないでしょうか。まずは、カードローンの申込条件に「パート・アルバイトでも収入があれば申込可能」という項目があるかを確認してください。例えば現在アルバイトの人が正社員として内定をもらい、就職前にお金を借りたい場合は「アルバイト」として申し込むことができます。

反対に「就職前にまったく仕事をしていない」「収入がゼロ」という状態ならばカードローンの申し込みはできないと考えておいてください。就職後、初任給前に借り入れしたい場合は、各社対応が異なる可能性があるため、直接相談してみましょう。

就職・転職前にお金を貯めておこう

会社によっては、初任給が就職の翌月になる場合、もし就職当月に出ても満額ではない場合もあります。まずは、勤務予定先の初任給の支払いタイミングと金額を内定時に確認しておくことがおすすめです。またお金の心配をすることがないように、就職・転職を意識し始めたら日々の支出を見直し、なるべくお金を手元に残すことを心がけるようにしてください。

就職・転職したばかりの人がカードローンでお金を借りられるとは断言できません。そのため就職・転職前からしっかりとお金を貯める習慣をつけておきましょう。

文・田尻宏子
複数の金融機関での勤務経験や証券外務員第一種、ファイナンシャル・プランニング技能士2級の資格を活かし、金融関連専門のライターとして活動中。生損保・不動産・ローンの情報を中心に「誰でも分かりやすい記事をお届けする」をモットーに執筆。

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