レクサスが旗艦スポーツクーペの「LC」に70台限定販売の「AVIATION(アビエーション)」を設定。鳥や航空機の姿からインスピレーションを受けて開発した空力技術に、大空と大地が融合した精悍な内外装デザインを採用
トヨタ自動車が展開する高級車ブランドのレクサスは10月28日、旗艦スポーツクーペの「LC500」および「LC500h」に特別仕様車の「AVIATION(アビエーション)」を設定し、2021年1月6日に70台限定で発売すると発表した。
車種展開および車両価格は以下の通り。
LC500“AVIATION”:1500万円
LC500h“AVIATION”:1546万円
鳥を語源に持ち、飛行を意味する“AVIATION”を車名に冠した今回の限定モデルは、鳥や航空機の姿からインスピレーションを受けて開発した空力技術に、大空と大地が融合した精悍な内外装デザインを採用したことが特徴だ。
まず空力では、空気の流れを運動性能および乗り心地に利用する「空力操安技術」を用い、LCの力強いエクステリアと空力の機能性との両立にこだわった、専用設計の CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastic=炭素繊維強化プラスチック)リアウィングを組み込んだ。エアロバティック・パイロットの室屋義秀選手との技術交流から生まれたこのリアウィングは、一般的なウィングがダウンフォースを生成して優れた走行安定性を確保するのに対して、車両側面の空気の流れも制御することで素早いヨーレスポンスと滑らかな車両姿勢の変化を実現する。具体的には、航空機の主翼の端部にあるウィングレットから着想を得てリアウィングの端部を車両の側面まで下ろした独自の形状で仕立て、ウィング端部から車体の後方側面に沿った縦渦を生成して空気抵抗や車体揺れの原因となる気流の巻き込みを抑制。これにより直進安定性やヨーレスポンス、ステアリングの手応えといった車両の運動性能と乗り心地を、速度域を問わずに高いレベルで両立し、最上の操縦性および走行安定性を具現化した。
エクステリアに関しては、専用スピンドルグリル(ブラック塗装)&フレーム(漆黒メッキ)や三眼フルLEDヘッドランプ(特別仕様車専用ブラック塗装ガーニッシュ)/ヘッドランプクリーナー(特別仕様車専用ブラック塗装カバー)、フルLEDリアコンビネーションランプ(特別仕様車専用漆黒メッキモール&ブラック塗装ガーニッシュ)、CFRPルーフ、ロッカーサイドグリル(特別仕様車専用ブラック塗装モール)、オート電動格納式ドアミラー(特別仕様車専用ブラック塗装/広角・自動防眩・鏡面リバース連動ラストメモリー付チルトダウン・メモリー・ヒーター付)を特別装備。また、足もとには高い剛性と空力性能を兼ね備えた専用のスプリット5本スポーク鍛造アルミホイール(ブラック塗装)+前245/40RF21/後275/35RF21ランフラットタイヤを装着し、合わせて駆動系にトルセンLSDを組み込む。ボディカラーはブラック、ホワイトノーヴァガラスフレーク、ソニックシルバーの3タイプをラインアップした。
内包するインテリアは、専用内装色のAVIATIONブラックを基調にサドルタンを配して、空から見た大地の雄大さを表現。そして、ステアリング(ソフトレザーパッド・サドルタンステッチ・パドルシフト付)やシフトノブ、センターコンソール、ドアトリムの表皮にアルカンターラを採用し、手や体が触れる部分をしっとりとした触感で統一して操る感覚をよりいっそう研ぎ澄ませる。ルーフ/サンバイザー/ピラー・ルーフサイドガーニッシュもアルカンターラで覆った。さらに、クッション表皮の縫い位置を深くしたフロントシートを配して乗員を柔らかく、かつ確実にサポート。合わせて、専用のスカッフプレート(CFRP/特別仕様車専用ロゴ入り)やカラーヘッドアップディスプレイを標準で装備した。
パワートレインについては基本的にべース車と共通で、LC500“AVIATION”に2UR-GSE型4968cc・V型8気筒DOHC・D-4Sガソリンエンジン(477ps/55.1kg・m)+Direct Shift-10AT(電子制御10速AT)を、LC500h“AVIATION”に8GR-FXS型3456cc・V型6気筒DOHC・D-4Sガソリンエンジン(299ps/36.3kg・m)+2NM型モーター(132kW/300Nm)+リチウムイオン電池+マルチステージハイブリッドトランスミッション(電気式無段変速機)を搭載し、後輪を駆動(FR)している。
(提供:CAR and DRIVER)