Facebookが主導する暗号資産「Libra」が、早ければ21年1月にもローンチできるよう準備していることがわかった。27日、イギリスの経済誌Financial Timesが報道した。
報道によると、Libraのプロジェクトに関わっている匿名の3人の中心人物は、「Libraの正確な発行日は同プロジェクトがスイス金融市場監督庁(FINMA)から決済サービスとしての認可待ちであり、早ければ来年1月になる可能性もある」述べた。
世界に約27億人のユーザーを抱えるFacebook主導のLibraは、19年6月にホワイトペーパーが発表されて以降、暗号資産(仮想通貨)業界で日々話題を振りまいていた。
しかし、全世界人口の3分の1に相当するユーザーを抱えるFacebookのプラットフォーム上で、米ドルと競合するような暗号資産を展開した場合、不測の事態が生じる可能性があるなど世界経済の混乱のリスクも指摘されていた。
また、マネーロンダリングの温床になる可能性や、同社のプライバシー保護能力等の懸念も騒がれていた。
さらに、当初運営に参加を表明していたeBay、Stripe、Mastercard、Visaが次々とプロジェクトから脱退し、暗礁に乗り上げていた。
したがって、今回ローンチ予定のLibraは当初発表された仕組みとは異なる形式になる模様だ。
当時、Libraは米ドルや円など法定通貨のバスケットと連動する暗号資産を構想していたが、今回、報道に応じた匿名のLibra協会関係者は「最初は米ドルと1:1でペッグしたステーブルコインを発行する」と述べた。
今後、Libra協会は4月に、いくつかの法定通貨のデジタル版を合成したコインの発行を計画しているというが情勢は不透明なままだ。(提供:月刊暗号資産)