(本記事は、山下 勁氏・福井 元明氏の著書『長期×短期最強の組み合わせ投資』の中から一部を抜粋・編集しています)
目指すはコツコツと利益8%を積み重ねていくトレード
8%ということは株価が100円なら8円の利益です。
「そんな程度の利益じゃ稼げない!」
そう反論する人がいっぱいいます。
でも、コツコツと利益8%を積み重ねていくトレードを繰り返していくと、トレード9回目には資産倍増がかないます。
67ページの図12を見てください。
8%の利益を達成して、元手が8%増えた状態で次も8%の利益を達成して……というのを繰り返していくと、3回目には元手が25%増、6回目には元手が50%超えに増え、9回目にはほぼ倍額になります。
〇100万円の運用資金からでも億を稼げる
ボクはトレードを始めた2007年、ビギナーズラックで元手50万円を600万円にしました。当時、iPhoneが発表され、ひらめくものがあったボクはiPhoneに関連する液晶画面メーカーの株を買ったのです。そして次に600万円を元手に再挑戦しようとしたときには、まったくひらめきは訪れませんでした……(ひらめきには再現性がなかったということです)。
というわけで、ボクがトレーダーとして駆け出しの頃の運用資金は600万円。でも、600万円で自分の1年間の生活費を稼いでいくというのは、やってみるとかなりきついです。ボクはいろいろな資金配分を試してみた結果、600万円のうち400万円は必ず貯金で残しておいて、200万円で運用するというやり方に落ち着きました。
ただし、200万円を全額投資につぎ込んでしまうと、いざというときに買えないので、半分の100万円を実際の運用資金に、もう半分は購入資金として取っておいたのです。
ボクは100万円を使って、コツコツと8%の利益を狙う運用を繰り返しました。できるだけ利益を次の投資資金に回していき、その結果、今では株式投資だけで1年間に1億円を超える利益を生み出しています。
銘柄のなかには一気に40%値上がりする銘柄もあるかもしれませんが、それはいつになるかわかりません。エスパーでない限り、普通の人はまったく読めません。
それよりも、8%の変動を繰り返す銘柄を狙ったほうが、利益を得る確実性は高いのです。
〇実際は利益が出ていても損した気分になる心理
もう一度、話を63ページの例、利益が出ても損した心理に戻します。
1800 円で買いエントリーしたら、ボクは約8%上がった1950円を「出口」と決めています。そして、出口を決めたら、よほどの根拠がない限り、そこで利益確定の手じまいをしています。1950円になったからといって、2000円は目指しません。
何度も言いますが、8%を積み重ねるのがボクのトレードなのです。
ですから、この章でレクチャーするトレードの手法は決して、暴騰・暴落を期待して大きく利益を取る手法ではありません。ある意味、地味で堅実に利益を稼いでいくメソッドです。
ここで断っておきたいことがあります。ここからはチャートを使ってテクニックを解説していきますが、ローソク足、移動平均線といったテクニカル分析で必ずといっていいほど利用される指標については本書では説明は省きます。
もう、みなさん、よくご存じだと思いますし、基本的なテクニカル指標ならインターネット上で簡単に調べられるからです。
◎1986年神奈川県生まれ。大学在学中の20歳のときに、株式投資を始める。初めての株式投資で、原資の50万円を600万円に増やすビギナーズラックを経験。ちょうどその頃、20歳からの2年間、束縛の強い彼女に軟禁されながら、「再現性のある儲かる株式投資」を追究。23歳で1200万円の原資を3200万円に増やし、25歳のときには、独自のテクニカル投資を完成させる。2019年の株式投資による利益は1億円超。
◎現在は「副業アカデミー」で株式投資の講師を務めるかたわら、主夫として家事・育児に尽力中。趣味は「ポケモンGO」。
◎著者に『中華屋アルバイトのけいくんが年収1億円を稼ぐ1日1分投資』『見習いカメラマンのけいくんが年収1億円を稼ぐ 月3分投資』(小社刊)などがある。
◎1985年鳥取県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、みずほ銀行に入行。在籍期間中に、数々の社内表彰を受賞するとともに、税理士法人やプライベート・バンキング業務を行うスイス現地法人への出向を経験し、国内外の幅広い金融商品や金融知識に精通。富裕層および国内外のファミリーオフィス、事業法人向けの資産運用、助言、融資業務などを行う。
◎2019年、真に顧客志向の金融サービスを提供するために独立起業し、現職に就く。総資産数百億から数千億円規模の顧客(上場企業の創業家、芸能人、スポーツ選手、政治家など)の資産運用・資産保全に従事する。
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