アウディA1スポーツバック25TFSI 価格:7SMT 294万円 試乗記

アウディ,A1スポーツバック
アウディA1スポーツバック25TFSI 25TFSIは標準(写真)/アドバンスト/Sラインの3グレード プラットフォームはVWポロとほぼ共通 駆動方式はFF

1リッターでも走りは高水準。なかなか気持ちいい

 A1は、アウディの豊富なラインアップのエントリーモデル。1stモデルのデビューは2010年。現行2ndモデルは、2019年末に日本デビューした。試乗車は25TFSIの標準仕様。1リッター・3気筒エンジン(95ps/175Nm)搭載車だ。
 A1は1リッターの25TFSIと、1.5リッター( 150ps/250Nm)の35TFSIの 2シリーズ。このうち25TFSIは標準/アドバンスト/Sラインという3グレードが用意された販売主力車。スタート価格は300万円を切る。コンパクトで実用的なアウディがほしいというユーザーにとって、魅力的な設定だ。

  1リッターの25TFSIが発する95psという最高出力と175Nmの最大トルク値は、35TFSI用の150ps/250Nmと比べると大きく見劣りする。従来の価値観では、「アウディに1リッターのエンジンなんて……」という意見もあるだろう。
 しかし走りは高水準。パワーユニットはターボ付きの直噴。いざスタートを切ると、心配が杞憂だったことを実感する。低回転域からの豊かなトルクはなかなかのレベル。3気筒ながら振動やノイズ面で、ウイークポイントはほとんどない。

 組み合わせる 7速DCTは、小気味よくタイトにエンジントルクを伝達。力強さを後押しする。その一方、微低速シーンではわずかなアクセル操作に対し少々ナーバスで軽いショックを伴うこともあった。

アウディ,A1スポーツバック
アウディA1スポーツバックは使い勝手に優れた5ドアHB 全長×全幅×全高4040×1740×1435mm

乗り味はやや硬質。室内の広さとユーティリティが大きな魅力

 フットワークは優秀。4輪の接地感がつねに濃厚で、安定感に富んだボディコントロール性を示すのは大きな美点である。
 ただし、乗り味は全般にやや硬質だ。この点は評価が分かれそう。剛性感の高いボディがたちまち振動を減衰させてしまうので不快感は少ないが、それでも「もうワンランク優しいサスペンションセッティングが望ましい」という意見もあるだろう。

 アウディは、装備の充実度や内装の優れた質感で定評がある。A1の場合、各部はダッシュアッパー部分を除いてハードパッド仕上げ。アダプティブクルーズコントロールはオプション扱いで、しかも全車速対応ではない。この点は明らかに物足りない。

 A1のボディサイズは全長×全幅×全高4040×1740×1435mm。取り回し性に優れ、造形はスタイリッシュ。室内の広さとユーティリティ性に関しても、完成度は高い。
 とはいえブランドを支える存在として、「これが A1ならではの特徴」といえる、固有の魅力がほしいと思う。

アウディ,A1スポーツバック
インパネはスポーティで機能的な造形 スマホとの連携機能を重視したインフォテインメント機能搭載 ナビ機能はセットop(31万円) ハンドリングは軽快な味付け
アウディ,A1スポーツバック
アウディ,A1スポーツバック
シートは大型サイズのファブリック仕様 乗り心地/サポート性ともに優秀 各種調節機構は手動式 後席足元スペースは広い 乗り心地はやや硬質
アウディ,A1スポーツバック
荷室容量は後席使用時335リッター 後席は6対4分割可倒式
アウディ,A1スポーツバック
多彩な表示モードが選べるフル液晶メーターはナビとセットop
アウディ,A1スポーツバック
トランスミッションは7速DCT 変速はシャープな味わい パドルシフトは未設定
アウディ,A1スポーツバック
セットop(15万円)のACCは一定速以上で前車に追従するシステム
アウディ,A1スポーツバック
ハロゲンヘッドライト標準 写真のダイナミックウインカー内蔵LEDライトはop(16万円)
アウディ,A1スポーツバック
185/65R15タイヤ+5スポークアルミ標準 最小回転半径は5.1m
アウディ,A1スポーツバック
999cc直3DOHC12Vターボ 95ps/5000~5500rpm 175Nm/2000~3500rpm 全域パワフルかつスムーズ

アウディA1スポーツバック25TFSI 主要諸元と主要装備

アウディ,A1スポーツバック

グレード=25TFSI
価格=7SMT 294万円
全長×全幅×全高=4040×1740×1435mm
ホイールベース=2560mm
トレッド=フロント1530×リア1510mm
最低地上高=165mm
車重=1170kg
エンジン=999cc直3DOHC12Vターボ(プレミアム仕様)
最高出力=70kW(95ps)/5000~5500rpm
最大トルク=175Nm(17.8kgm)/2000~3500rpm
WLTCモード燃費=15.2km/リッター(燃料タンク容量40リッター)
(市街地/郊外/高速道路:11.9/15.4/17.2km/リッター)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:トレーリングアーム
ブレーキ=フロント:ディスク/リア:ドラム
タイヤ&ホイール=185/65R15+アルミ
駆動方式=FF
乗車定員=5名
最小回転半径=5.1m
●主要燃費改善項目:筒内直接噴射/電子スロットルバルブコントロール/可変バルブタイミング/アイドリングストップ/電動パワーステアリング/7速Sトロニックトランスミッション
●主要装備:アウディプレセンスフロント/サイド&カーテンエアバッグ/レイン&ライトセンサー/ハロゲンヘッドライト/デイタイムランニングライト/リアフォグランプ/ヒーター&電動格納機能付きドアミラー(ボディ同色)/ブラックウィンドウモールディング/標準バンパー/5アームスタースタイルアルミ/デルタクロス標準シート/デジタルインストルメントクラスター/3本スポークマルチファンクションステアリング/ブラックトリム/USB充電ポート/マニュアルAC/標準サスペンション
●装着メーカーop:ナビゲーションパッケージ(MMIナビ+バーチャルコクピット)31万円/アシスタンスパッケージ(アクティブレーンアシスト+アダプティブクルーズコントロール+プレセンスベーシック+ハイビームアシスト+自動防眩ルームミラーなど)15万円/コントラストルーフ7万円/LEDパッケージ(LEDヘッドライト+ダイナミックインジケーター+自動ヘッドライトレンジコントロールなど)16万円/コンビニエンスパッケージ(アドバンストキー+リアビューカメラ+アウディパーキングシステム+オートAC+前席シートヒーター+本革巻きステアリング+本革巻きハンドブレーキ)20万円
●ボディカラー:グレイシアホワイトメタリック(op6万円)
※価格はすべて消費税込み リサイクル費用は1万1240円

Writer:河村康彦 Photo:小久保昭彦

(提供:CAR and DRIVER