米暗号資産(仮想通貨)取引所Geminiがシンガポールのサービスを強化し、シンガポールドル(SGD)のサポートや複数銘柄を新規上場させることがわかった。26日、Geminiが発表した。
発表によると、今回新たに追加するのはFilecoin (FIL)のほか、Yearn.Finance(YFI)、Uniswap(UNI)などといったDeFi関連銘柄。なお、執筆現在におけるシンガポール版のGeminiのサイトでは、今回発表された銘柄が追加されたことを確認できていない。
また、同取引所はシンガポールドルのサポートを行うと同時に、シンガポールのユーザー向けに複数の機能を追加した。
例としては、シンガポールのユーザーはデビットカードで介したシンガポールドルでの暗号資産購入や、シンガポールの電子送金サービス「FAST」を使用したGeminiへの入金が挙げられる。
さらに、シンガポール在住者は公的手続きで用いられる「SingPass」を使用してGeminiの口座開設を行うことも可能になった。
今回の新規上場により、シンガポールのGeminiでは20銘柄を取扱うことになった。
同取引所CEOのTyler Winklevoss Gemini氏は「シンガポールは当社にとって最大市場の1つであり、SGDをサポートすることは暗号資産を通じて個々に力を与えるという当社のミッションにおける重要なマイルストーンだ」とコメントした。
ニューヨークを拠点とするGeminiは2016年にシンガポールへ進出。昨年にはシンガポールオフィスを開設し、アジア地域の統括としてJeremy Ng氏をCEOに据えるなど、活発な動きを見せている。
同取引所ではアジア太平洋地域での事業拡大を目指し、引き続き多くの人材を募集するようだ。
シンガポールでは昨年1月から日本の中央銀行に相当するシンガポール金融管理局(MAS)に暗号資産取引に関するライセンス申請をし、登録を完了させることが義務化されている。
大手取引所ではバイナンスがこのライセンスを申請し、他にもLiquidやLunoといった暗号資産取引所も参入を表明している。(提供:月刊暗号資産)