株主優待は、株式投資の魅力の一つだ。特に「外食チェーン」銘柄は、身近で利用しやすいことなどから人気が高い。今回は数ある外食チェーンの中から厳選した10社の特徴と優待内容を比較し、紹介する。銘柄を選ぶ際のポイントや注意点もあわせて確認しておこう。

目次

  1. 1,人気外食チェーンの株主優待の特徴
  2. 2,人気外食チェーン10社の「配当+優待利回り」ランキング
  3. 3,人気外食チェーン10社の優待銘柄の特徴を徹底解説
  4. 4,人気外食チェーンの株主優待銘柄を選ぶときの注意点
  5. 5,よく利用する店に株主優待がないかチェック

1,人気外食チェーンの株主優待の特徴

人気外食チェーン10社の株主優待「配当+優待利回り」ランキング!吉野家、大戸屋、マクドナルド…最もお得なのはどこ?
(画像=Nishihama/stock.adobe.com)

株主優待の仕組みやメリット、外食チェーンの株主優待の特徴を簡単にまとめておこう。

株主優待とは?仕組みやメリット

株主優待は、企業の株主還元の一環として、株主に自社の製品やサービス、その他金券、商品などを提供する制度だ。

権利確定日時点で株主名簿に記載されている株主が対象になる。株主優待の権利を獲得するには、各企業の「権利確定日」の2営業日前にあたる「権利付き最終日」までに株を購入する必要がある。

株主優待で自社の製品やサービスを提供する場合、企業はその「原価(+送料等)」の負担で済み、現金を配当するよりも負担を抑えやすい。自社の製品やサービスを実際に利用してもらい、ファン(長期保有の安定株主)になってもらう狙いもある。

株主にとっても、現金配当よりも内容の充実した優待品を受け取れる可能性が高く、優待品は課税されないメリットもある。

外食チェーンの株主優待は飲食券・割引券や食品など

外食チェーンでは、自社店舗で飲食代金の支払いに利用できる飲食券や割引券を株主優待として提供している企業が多い。そのほか、店舗で提供するメニューを自宅で楽しめるパッケージ商品や、食材などを提供している企業もある。

2,人気外食チェーン10社の「配当+優待利回り」ランキング

株主優待を行う外食チェーンは多い。今回は投資額に対して受けられる優待金額(優待利回り)、店舗数の多さ(利用しやすさ)といった観点から10社を厳選して紹介する。

次の表は、優待獲得に最低限必要な株数を保有した場合の「配当+優待利回り」が高い順に、10社をランキングしたものだ(以下、株価や優待内容などはすべて、2021年3月18日時点の情報に基づく)。

銘柄名
(コード)
株価
2021/
3/18終値
権利
確定月
優待内容(概要) 予想配当
利回り
配当

優待
利回り
優待獲得
最低投資額
(必要株数)
優待
利回り
(年間)
1 アトム
(7412)
781円 3月
9月
【100株以上保有株主】
優待ポイント2,000円相当
※飲食代金の支払い、
優待商品との交換が可能
0.26% 5.38%
7万8,100円
(100株)
5.12%
2 コロワイド
(7616)
2,119円 3月
9月
【500株以上保有株主】
優待ポイント2万円相当
※飲食代金の支払い、
優待商品との交換が可能
0.24% 4.02%
105万9,500円
(500株)
3.78%
3 トリドール
ホールディングス

(3397)
1,755円 3月
9月
【100株以上保有株主】
割引券(100円)30枚
0.36% 3.78%
17万5,500円
(100株)
3.42%
4 イートアンド
ホールディングス

(2882)
1,982円 2月
8月
【100株以上保有株主】
(2月株主)
自社製品(冷凍餃子等)
・食事券等3,000円相当(選択)
(8月株主)
食事券2,000円相当
0.50% 3.02%
19万8,200円
(100株)
2.52%
5 吉野家
ホールディングス

(9861)
2,243円 2月
8月
【100株以上保有株主】
飲食券(300円)10枚
0.22% 2.89%
22万4,300円
(100株)
2.67%
6 大戸屋
ホールディングス

(2705)
3,005円 3月
9月
【100株以上保有株主】
優待券(500円)8枚
または精米3kg
0.00% 2.66%
30万500円
(100株)
2.66%
7 松屋フーズ
ホールディングス

(9887)
3,715円 3月 【100株以上保有株主】
※1年以上継続保有が条件
食事券10枚
※1枚で希望メニュー1食が無料
0.65% 2.40%
37万1,500円
(100株)
1.75%
※1
8 日本マクドナルド
ホールディングス

(2702)
5,140円 6月
12月
【100株以上保有株主】
優待食事券1冊(6シート)
※3種(バーガー類・サイドメニュー
・ドリンク)の無料引換券がセットで1シート
0.70% 2.31%
51万4,000円
(100株)
1.61%
※2
9 すかいらーく
ホールディング

(3197)
1,741円 6月
12月
【100株以上保有株主】
飲食代割引カード2,000円相当
0.00% 2.30%
17万4,100円
(100株)
2.30%
10 ブロンコビリー
(3091)
2,482円 6月
12月
【100株以上保有株主】
食事券2,000円相当
0.40% 2.01%
24万8,200円
(100株)
1.61%
※各社IR情報等をもとに筆者作成
※1 すべてプレミアム牛めし・特盛(650円)と交換した場合
※2 すべてビックマックセット®(690円)と交換した場合

1単元(100株)の保有で優待を受けられる銘柄が多いが、コロワイドのみ500株以上の保有が条件なので要注意だ。保有株数や保有期間に応じて、優待内容がアップする銘柄もある。

3,人気外食チェーン10社の優待銘柄の特徴を徹底解説

外食チェーン優待銘柄それぞれの特徴、優待内容を詳しくみていこう。

1位:アトム(7412)……「ステーキ宮」「にぎりの徳兵衛」「本格焼肉・カルビ大将」「寧々家」などを運営、コロワイド傘下

アトムは、ステーキ店「ステーキ宮」、回転寿司店「にぎりの徳兵衛」、焼肉店「カルビ大将」「味のがんこ炎」、居酒屋「寧々家」「甘太郎」、「カラオケ時遊館」などを運営する会社だ。大手飲食チェーン「コロワイド」のグループ会社でもある。

100株以上保有する株主には、保有する株数に応じて年2回、「優待ポイント」が進呈される。初めて優待を受けるタイミングに繰り返し使える「株主優待カード」が届き、株主として基準日を迎えるとポイントが付与される仕組みだ。

優待ポイントは、上記アトム運営店舗のほか、「かっぱ寿司」などコロワイドグループの飲食店で共通して利用できるため、利用可能店舗が多いのも魅力だ。日本各地の特産品との交換も選択できる。

<保有株数ごとの優待内容(3月・9月/年2回)>
・100株以上500株未満……2,000ポイント(2,000円相当)/回
・500株以上1,000株未満……1万ポイント(1万円相当)/回
・1,000株以上……2万ポイント(2万円相当)/回

優待獲得に必要な最低投資額は10万円以下とハードルが低く、100株保有時の優待利回りは5%を超える。ただし、「牛角」「温野菜」「フレッシュネスバーガー」など、利用できないブランドがある点は要注意だ。

2位:コロワイド(7616)……20を超えるブランドを運営する飲食チェーングループ

コロワイドは、焼肉店「牛角」、しゃぶしゃぶ「温野菜」「フレッシュネスバーガー」など、20を超えるブランドを運営する大手飲食チェーンだ。

前述のアトムや「かっぱ寿司」を運営するカッパクリエイトを傘下に持つ。

500株以上保有する株主には、コロワイドグループの飲食店共通で利用できる「優待ポイント」が進呈される。3月末株主には6月と9月に、9月末時点の株主には12月と翌年3月にそれぞれ1万ポイント、年間4万円相当のポイントが付与される。

日本各地の特産品と交換できる点や、「牛角」「温野菜」「フレッシュネスバーガー」など利用できない店舗がある点は、アトムと同様だ。

優待金額の大きさは魅力だが、500株以上保有が条件であり、最低投資額のハードルが高い。コロワイドグループの優待を受けたいが、投資可能額が限られる人は、10万円以下から優待を受けられるアトムに投資するという選択肢がある。

上限である年間4万円の優待を受けるために必要な投資額も、コロワイドの500株、105万9,500円に対し、アトムであれば1,000株、78万1,000円で済む。

3位:トリドールホールディングス(3397)……「丸亀製麺」「コナズ珈琲」などを運営

トリドールホールディングスは、社名にもある、焼鳥店「とりどーる」からスタートした飲食チェーンだ。

その後業態を大きくシフトし、現在はセルフ式うどん店「丸亀製麺」が売上の大部分を占める。すべての店で粉から製麺するこだわりと手軽な価格から、国内外で人気が高い。海外展開を積極的に進めており、2025年度末には、海外売上が国内売上を上回る構想を描く。そのほか、ハワイアンパンケーキカフェ「コナズ珈琲」なども展開している。

100株以上保有する株主には、保有株数に応じ、「丸亀製麺」「コナズ珈琲」などで利用できる割引券が進呈される。200株以上を1年以上継続保有する株主には、優待金額が増額される特典がある。

<保有株数ごとの優待内容(3月・9月/年2回)>

保有株数 優待内容(1回あたり)
1年以上継続保有株主
(30枚追加)
100株以上200株未満 100円優待券30枚
(3,000円相当)
200株以上1,000株未満 100円優待券40枚
(4,000円相当)
100円優待券70枚
(7,000円相当)
1,000株以上2,000株未満 100円優待券100枚
(1万円相当)
100円優待券130枚
(1万3,000円相当)
2,000株以上 100円優待券150枚
(1万5,000円相当)
100円優待券180枚
(1万8,000円相当)

優待獲得には100株以上保有すればよいが、もう100株上乗せして1年以上継続保有することで、優待金額は倍以上に大幅アップする。優待券は1枚100円分で使いやすく、1回の支払いで何枚でも使えるのは嬉しい。

4位:イートアンドホールディングス(2882)……中華料理「大阪王将」などを展開、餃子などの冷凍食品事業も手がける

イートアンドホールディングスは、中華料理チェーン「大阪王将」をメインに、ラーメン店、ベーカリーカフェなどを運営する会社だ。

大阪王将ブランドの冷凍餃子をはじめとする食品事業も大きな柱であり、売上の5割超を占める。王将フードサービス(9936)の運営する「餃子の王将」とは、本家と分家のような関係にある。ただし、資本関係や事業関係はなく、ビジネスモデルも異なる全くの別会社だ。

2月末時点(期末)の株主には、保有株数に応じて、点心セットやこだわり餃子などの自社製品、自社店舗で利用できる食事券などが、8月末時点の株主には食事券2,000円分が進呈される。保有株数ごとの優待金額は次の通り。

<保有株数ごとの優待内容(2月・8月/年2回)>

保有株数 2月株主(期末優待) 8月末株主(中間優待)
100株以上500株未満 3,000円相当の自社製品 (株数によらず一律)
2,000円分の食事券
500株以上1,000株未満 9,000円相当の自社製品
1,000株以上 1万8,000円相当の自社製品

食事券は1枚500円分で、1回の支払いに何枚でも使える。

5位:吉野家ホールディングス(9861)……「吉野家」「はなまるうどん」などを運営

吉野家ホールディングスは、牛丼チェーン「吉野家」や、セルフうどん店「はなまるうどん」などを運営する会社だ。

持ち帰り寿司店「京樽」は、2021年4月1日付で回転寿司大手「スシロー」を運営する「スシローグローバルホールディングス」への売却が決まっている。京樽の売却により売上高は減少するが、主力事業に経営資源を集中し、利益率の向上を図る。

100株以上保有株主には、年2回、「吉野家」や「はなまるうどん」など自社店舗で利用できる割引券が進呈される。サービス券の1回あたりの使用枚数に上限はない。

<保有株数ごとの優待内容(2月・8月/年2回)>
・100株以上1,000株未満……300円サービス券10枚/回
・1,000株以上2,000株未満……300円サービス券20枚/回
・ 2,000株以上……300円サービス券40枚/回

6位:大戸屋ホールディングス(2705)……定食チェーン「大戸屋」を運営

大戸屋ホールディングスは、店内調理にこだわった定食を提供する「大戸屋」を運営する会社だ。

2020年の敵対的買収により、現在はコロワイドの子会社となっている。業績の低迷にコロナ禍が追い討ちとなり、一時債務超過に陥るなど厳しい経営状況にある。敵対的買収の背景には、店内調理にこだわる大戸屋と、セントラルキッチン方式に強みを持つコロワイドの間での意見の対立もあり、今後の動向には注意したい。

株主優待は100株以上保有する株主に対して年2回、「大戸屋」グループ各店で利用できる食事券または精米が進呈される。2021年3月末以降の優待から、内容が大幅に拡充された。

<保有株数ごとの優待内容(3月・9月/年2回)>
・100株以上500株未満……食事券4,000円相当または精米3kg/回
・500株以上……食事券2万円相当または精米15kg/回

充実した優待内容といえるが、今後の業績やコロワイドが親会社となった影響により、優待内容が変更される可能性も想定しておきたい。

7位:松屋フーズホールディングス(9887)……「松屋」、とんかつ「松のや」などを運営

松屋フーズホールディングスは、牛めしを中心に定食を提供する「松屋」、とんかつ店「松のや」「松乃家」、カレー店「マイカリー食堂」などを運営する会社だ。

主力ブランド「松屋」は、牛めしのほか、カレーや定食などのメニューが充実しており、定食以外のメニューにも無料でみそ汁が付くのも他の牛丼チェーンにはない特徴だ。価格競争の激しい牛丼業界で、「プレミアム牛めし」など商品の質を高め、他社と差別化を図っている。

3月末時点で100株以上を1年以上継続保有する株主には、「松屋」「松のや」「松乃家」「マイカリー食堂」「松そば」での食事が、1枚につき1食(1品)分が無料になる優待券が10枚進呈される。3年以上継続保有すると、長期保有特典として2枚追加され、計12枚となる。

額面ではなく1食(1品)が無料となるため、端数がでない点は使いやすい。ただし、1年以上保有という条件はネックといえるだろう。

8位:日本マクドナルドホールディングス(2702)……「マクドナルド」を運営する国内外食チェーン最大手

日本マクドナルドホールディングスは、世界的なハンバーガーチェーン「マクドナルド」を日本国内で展開する会社だ。

コロナ禍では、他の飲食業態同様に営業時間短縮などの影響を受けたが、もともとテイクアウトやドライブスルーなど、感染防止対策を取りやすい営業形態であったことも功を奏し、2020年12月期は増収増益と強さをみせた。

株主には保有する株数に応じて、年2回、マクドナルド商品の無料引換券が進呈される。

引換券は、バーガー類、サイドメニュー、ドリンクの3種類あり、1シートに3種類、6シートで1冊となっている。バリューセットのメニューとして選択できる商品なら、どの商品とも交換でき、ポテトやドリンクは好きなサイズを選べる。1枚ずつ単品での使用も可能だ。

<保有株数ごとの優待内容(6月・12月/年2回)>
・100株以上……1冊
・300株以上……3冊
・500株以上……5冊

すべて690円のビッグマックセット(ビッグマック・ポテトM・コーラM)と交換した場合の優待金額は、1冊あたり4,140円。

9位:すかいらーくホールディングス(3197)……「ガスト」「バーミアン」などを展開するファミレス最大手

すかいらーくホールディングスは、「ガスト」をはじめ、「バーミアン」「ジョナサン」「夢庵」など、グループで約3,200店舗を展開する、ファミレス最大手の外食チェーンだ。

2020年は新型コロナウイルス感染拡大が業績を直撃し、無配へ転落、優待金額がほぼ半減となる変更が行われるなど厳しい状況にある。とはいえ、優待内容では依然他社に引けを取らない。

100株以上保有する株主には、保有株数に応じて年2回、「ガスト」や「バーミヤン」など自社店舗で利用できる優待カード(割引券)が進呈される。割引は500円単位での利用となる。

<保有株数ごとの優待内容(6月・12月/年2回)>
・100株以上300株未満……2,000円分/回
・300株以上500株未満……5,000円分/回
・500株以上1,000株未満……8,000円分/回
・1,000株以上……1万7,000円分/回

10位:ブロンコビリー(3091)……ステーキ・ハンバーグ店「ブロンコビリー」を運営

ブロンコビリーは、社名でもあるステーキ・ハンバーグ店「ブロンコビリー」を運営する会社だ。

炭火で焼き上げるステーキやハンバーグはもちろん、ごはんは魚沼産コシヒカリを使用、旬の野菜をふんだんに使ったおかわり自由のサラダバーも人気だ。

100株以上保有する株主には、保有株数に応じて年2回、「ブロンコビリー」で利用できる割引券が進呈される。200株以上保有株主は、店舗でも提供している魚沼産コシヒカリも選択できる。

<保有株数ごとの優待内容(3月・9月/年2回)>
・100株以上200株未満……優待券2,000円分/回
・200株以上500株未満……優待券3,000円分または米2kg/回
・ 500株以上1,000株未満……優待券5,000円分または米4kg/回
・1,000株以上2.000株未満……優待券8,000円分または米5kg/回
・2,000株以上……優待券1万5,000円分または米10kg/回

4,人気外食チェーンの株主優待銘柄を選ぶときの注意点

外食チェーン優待銘柄へ投資を検討するときは、次の点に注意しておきたい。

注意点1,利用したい業態(ブランド)・店舗が対象外となっていないか

株主優待を行う会社が運営する業態(ブランド)・店舗であっても、必ずしもすべての店で優待を利用できるとは限らない。利用したい業態が優待の対象となっているか、近くに利用できる店舗があるかは投資する前に確認しておこう。

注意点2,優待内容の改悪、株価下落リスク

配当や株主優待は「利益」を株主に還元するものであり、業績が悪化して利益が減少すれば、株価下落のほか、配当減額や優待改悪のおそれがある。人気の優待銘柄ほど、改悪による株価へのインパクトは大きく、要注意だ。

コロナ禍では、会食が感染拡大の一因とされたことから、店舗の休業や営業時間の短縮など、飲食店に対しては特に厳しい自粛要請がなされた。テイクアウトなどに対応しやすい業態や、換気性能の高い焼肉店など、売上を伸ばす企業がある一方で、団体客が売上の柱である居酒屋業態などは大打撃を受けている。

業績の悪化した企業は不採算店舗の閉店や業態転換、人員削減などの対策を進めているが、今後の感染状況の見通しは依然不透明だ。株価が下落しているタイミングは投資するチャンスにもなるが、慎重な判断が求められる。

注意点3,外食チェーン(飲食)銘柄に投資先が偏りすぎないよう注意

複数の銘柄に投資する分散投資は、リスク軽減につながる投資方法のひとつだ。しかし、同業種の銘柄は値動きも近い傾向があり、複数の銘柄に投資しても分散効果は弱まってしまう。優待狙いで投資先が偏りすぎないように注意したい。

5,よく利用する店に株主優待がないかチェック

今回は全国に店舗がある大手飲食チェーンを中心に、優待利回りが高い銘柄を10社厳選して紹介した。飲食券・飲食割引券を優待品とする銘柄は、2021年3月時点で129銘柄ある。

店のブランド名と社名が異なることも多く、よく利用している店を調べてみると、この会社が運営していたのかという新たな発見があるかもしれない。その会社が上場企業であれば、株主優待を実施していないかチェックし、投資候補に加えてもよいだろう。

なお、この記事は、執筆時点の内容に基づき情報提供を目的として執筆したものであり、特定の銘柄への投資を推奨するものではない。投資を検討する際は、各社のIR情報などから最新情報を確認し、自身の判断で行ってほしい。

執筆・竹国弘城(ファイナンシャルプランナー)
証券会社、保険代理店での勤務を経て、ファイナンシャルプランナーとして独立。より多くの方がお金について自ら考え行動できるよう、お金に関するコンサルティング業務や執筆業務などを行う。RAPPORT Consulting Office 代表。1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®︎

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