ブロックチェーンとNFTを用いたエコシステムを構築するEnjin(エンジン)は17日、20年以上にわたり歴史的芸術品のデジタル化に携わってきた米Virtual Worlds LLCと提携したことを発表した。

NFT
(画像=月刊暗号資産)

今回の提携により、今後Virtual Worldsは、ギザのピラミッドや大スフィンクスなど、エジプトの象徴的モニュメントを表現したNFTの限定セットの制作を開始する。

これらのNFTは、Virtual Worldsのプラットフォーム内にあるバーチャル空間に置くことが可能だ。デジタル化された歴史的建造物にNFTを適用する最初の事例として、世界中のモニュメントをリアルに再現し、新しい方法でのインタラクションを可能にするという。

3D環境でNFT作品を探求できるトレジャーハントを経験でき、獲得したNFTはEnjinのスマートコントラクトを利用してプレイヤーのウォレットに瞬時に送られる。獲得したNFTは、EnjinのJumpNetブロックチェーンをはじめ、イーサリアムやポルカドット、Efinityなどを用いた分散型マーケットプレイスで取引することができる。

また、このNFTはEnjinエコシステム内のVRやARアプリ、3Dゲームにも連携されるようだ。

EnjinのCEOであるMaxim Blagov氏は「Virtual Worldsは、3Dグラフィックスとユーザーエクスペリエンスの最高の融合をNFTで実現します。これは、NFTがいかにプレイヤーを惹きつけ、新しい仮想世界と経済を創造し、すべてのデジタルエコシステムを1つのマルチバースにつなげることができるかを示す、新たな事例となるでしょう」とコメントした。

今回の提携により、今後コンサートやアートショーなどのバーチャルイベントを開催し、そのチケットをNFTで販売することで、バーチャルコンテンツの新しい楽しみ方を提案していく。

また、レースや対人ゲームなど、リアルを追求した環境を舞台に超大作ゲームを制作し、古代の歴史や文化的に重要なランドマークをゲーム内で表現していくことも計画しているという。

Enjinは2009年に創業。NFTを活用したプラットフォームを手掛けるシンガポール企業で、暗号資産ENJも発行する。

今年5月には、国内エンターテイメント大手のエイベックスの傘下であるエイベックス・テクノロジーズと提携を発表し、話題となった。(提供:月刊暗号資産