日経平均   28,118.03 円 ▼ 248.92 円
≪東証一部≫
売買高    11億4,405万株
売買代金  2兆6089億8400万円
値上り銘柄数 276 銘柄
値下り銘柄数 1,850 銘柄
騰落レシオ(25日) 91.24 %
為替 1ドル=110.39 円

☆ 市況概況 ☆

清水洋介,投資戦略
(画像=PIXTA)

米国株は堅調だが買い気に乏しく冴えない展開

米国市場は堅調だったが、日本市場は相変わらず買い気に乏しく売り先行となった。夜間取引やシカゴ市場の日経平均先物も冴えない展開だったがそれ以上に売り急ぐ動きとなった。特に何があったということでもないのだが、新型コロナウイルス感染拡大が止まらないことで経済活動の再開がさらに遠のいたということなどが嫌気されて手仕舞い売りや見切り売りが嵩んだものと思われる。

昼の時間帯は前場の安値を意識するような売りが出て、後場に入ると前場の安値水準を下回っての動きとなった。買い気の乏しい展開であり、引けにETF(上場投資信託)の配当捻出売りが出るとの憶測から買うに買えずということで売られないものの買われないという状況だった。結局最後は配当捻出売りが出るということでTOPIX型の売りが嵩み、オプションSQに絡む売りも嵩んで安値引けとなった。

小型銘柄も手仕舞い売りに押されるものが多く総じて軟調だった。東証マザーズ指数は大幅安、二部株指数や日経ジャスダック平均も軟調だった。先物はまとまった売り買いは少なく、散発的にまとまった売り買いが見られても指数を大きく動かすということも方向感が出るということでもなく、相変わらずの小動きだった。

最後はTOPIX型の売りが出た感じだが、相変わらず盛り上がりに欠ける展開で何を買っていいのかわからないということなのだろう。決算発表が始まる前に動けないということでもあるのだろうが、上がりも下がりもしない銘柄が多く、見切るにも見切れず、難平を入れるほどでもなく、売方も買い方も塩漬けとなっているような感じだ。

☆ テクニカル分析 ☆

日経平均
下に放れての下値模索となっている。売り急ぐということでもなく、下値の節目を探るということだろう。28,000円を割り込まないとなると買戻しも入って雲までの戻りとなるのだろう。

☆ あれやこれやと一言 ☆

買い気に乏しいながらも下げ渋り、下値を試しながらも売り急ぐこともないという感じだ。日経平均VI(ボラティリティーインデックス)も大きく上昇することもなく、売りが売りを呼ぶような展開にならず、かといって空売りが積み上がっていないので買い急ぐ動きもないということなのだろう。

単純に買い方も売り方も動けないということで、買うに買えず、売るに売れずということなのだろう。大きく上昇するようなことがあれば戻り売りから買い方の資金が回転するのだろうし、売り方の損失確定の買戻しで売り方の回転も効いてくるだろう。

逆に大きく下がれば買い方の見切り売りや売り方の利益確定の買戻しで回転が効いてくるのだろうが、現状のような展開では売るに売れず、買うに買えないということで盛り上がらないということだ。

いずれにしてもオプションSQ(特別清算指数)算出が終われば、決算動向が気になるところでもあり、決算発表が始まれば動きはみられ、上がるにしても下がるにしても資金の回転が効いてくるのではないかと思う。

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清水 洋介(しみず ようすけ)
証券アナリスト・フィナンシャルコンシェルジュ。「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。『ユーチューブチャンネル』も人気!

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※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。