中国の不動産大手、中国恒大集団(チャイナエバーグランデ)の債務不履行(デフォルト)懸念が世界中で大々的に報道されてから1ヵ月近くが経った。負債総額が約2兆元(約33兆4,000億円)にのぼることは繰り返し報じられており、人々が恒大集団の本社に押しかけて、「カネ返せ!」と叫んでいる映像を見た人も多いだろう。
今度、この問題がどのような展開になるかは分からないが、場合によっては中国経済および世界経済の足かせになる可能性も否めない。「中国版リーマン・ショック」になるかはさておき、拡大させた信用(クレジット)が逆回転したときの恐怖を改めて思い知らされた1件と言えるだろう。
この「恒大集団問題」で思い出すのは、天才ヘッジファンドマネージャーと呼ばれているレイ・ダリオ氏の金言だ。今回は彼の言葉(動画)をもとにしながら、クレジットについて論じていくことにしよう。