日経平均   28,820.09 円 ▼ 278.15 円
≪東証一部≫
売買高    22億1,279万株
売買代金  5兆0699億2900万円
値上り銘柄数 953 銘柄
値下り銘柄数 1,143 銘柄>
騰落レシオ(25日) 85.35 %
為替 1ドル=113.53 円

☆ 市況概況 ☆

清水洋介,投資戦略
(画像=PIXTA)

芳しくない決算に反応して軟調

米国株が冴えない展開となったことや夜間取引やシカゴ市場の日経平均先物が売られたことから、日本市場も売り先行となった。芳しくない決算見通しを発表した銘柄などが売り気配から始まるなど寄り付きから売られ、一時大きな下げとなった。それでも寄り付きの売りが一巡となった後に半導体関連銘柄や好決算を発表した銘柄などが買われて相場全体に下げ渋りとなった。

昼の時間帯も特に動きは見られず、後場に入ってからも動きはなかった。この間、昼の時間帯に日銀の金融政策決定会合の結果が発表されたが、何も変わり映えしないこともあり、材料視されることはなかった。引けを意識する時間帯からは買戻しも見られて戻り歩調となったが、戻りきらず、最後は手仕舞い売りを急ぐ動きもあってじり安となった。

小型銘柄もまちまちだった。東証マザーズ指数や日経ジャスダック平均は堅調、二部株指数は小幅安だった。先物はまとまった売り買いも少なく、ほとんど指数を動かすということもなく、持高調整の売り買いを急ぐような動きも見られなかった。

日銀の金融政策決定会合の結果も特に反応は見られず、相変わらず目先の需給だけという感じだ。決算発表への反応も空売りが多い物は芳しくない決算でも買われるなど多分に需給での動きであり、相場全体としてはいっこうに方向感が出ない。ここから月末の売りを警戒しながら月初の買いに期待してもいいのだろう。

☆ テクニカル分析 ☆

日経平均
昨日同様に25日移動平均線や基準線、雲の下限である先行スパン2にサポートされた形となった。それでも戻りかけては売られるということでもあり、いったんは下値を試すことになるのだろう。

☆ あれやこれやと一言 ☆

好調な決算を発表する銘柄も散見されるが、既に買われているものが多く、反応は今一つという感じだ。売られていた銘柄や買われていなかった銘柄には大きく上昇するものもあるのだが、上昇が長続きしない感じだ。逆に買われていた銘柄は出尽くし感で売られるというものも多い。

逆に芳しくない決算を発表して買われるということも少なく、どちらかというと決算発表には悲観的な反応が多いような気がする。日銀の金融政策決定会合の結果に対しても全く無視するという状況であり、決算発表を見極めたいということなのだろう。

中国問題や選挙に対する期待も特になく、何に反応して良いのか分からないという雰囲気でもあり、指数は方向感に乏しい展開が続くのだろう。保ち合い相場であり、28,500円~29,000円の水準をどちらに抜けるかということになるのだろう。

ただ、サポートとなっている25日移動平均線の下落はもう少し続くので、底堅さはみられるものの上がらないということなのだろう。決算発表が出揃ってくるまでは方向は決まらないということなのだろう。

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清水 洋介(しみず ようすけ)
証券アナリスト・フィナンシャルコンシェルジュ。「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。『ユーチューブチャンネル』も人気!

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※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。