暗号資産(仮想通貨)取引所FTXは22日、ProSharesが提供するビットコイン先物ETF(上場投資信託)「BITO」の取扱いを開始した。
なお、FTXで取扱いが始まったBITOは同取引所における株トークンの1つとして取引される。
BITOは今月15日に米国で初めてSECから承認を受けたビットコイン先物ETFである。取引開始初日には約10億ドル(約1,144億円)の出来高を記録するなど、高い人気を集めている。
Bloombergのデータによると、BITOはシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)が保有を許可している先物契約数の制限をすでに突破しそうな勢いだという。2日間の取引後、BITOは10月分の契約を1,900近く保有しているが、CMEの規則では、1つの企業が保有できる前月分の契約数は2,000に制限されている。
BloombergのシニアETFアナリストであるEric Balchunas氏は、「BITOの前例のない初期の出来高は、流動性と資産がさらに流動性と資産を生むことで、雪だるま式に膨れ上がるようなものだ」とコメントしている。
BITOの人気もさることながら、先日にはValkyrieのビットコイン先物ETFがナスダックに上場し、取引が開始している。BITOに次いで米2例目となる。今週にはVanEnkのビットコイン先物ETFも上場する予定だ。
FTXは設立からわずか2年で、その評価額は250億ドル(約2兆8,500億円)に達する。2020年10月からは株トークンの取引を開始し、テスラやAppleなどの銘柄を取り扱っている。
2021年9月には、本社を香港からバハマに移転。今月21日には、最新の資金調達ラウンドで69人の投資家から4億2000万ドル(約477億円)を調達したと発表した。
その際、同社のCEOを務めるBankman Fried氏は、「投資資金の最大の使い道は、買収や投資である可能性が高い」とコメントを残している。
FTXは1年前に暗号資産のポートフォリオ管理アプリを手掛けるBlockfolioを、さらに数ヶ月前には暗号資産のオプション取引を提供しているLedger Xを買収している。
また、広告塔としてNFLのスター選手であるTom Brady氏と、妻でモデルのGisele Bundchen氏を起用しており、その効果も認知拡大に一役買っていると言える。(提供:月刊暗号資産)