記事執筆現在、ビットコイン(BTC)は5万8880ドル(約668万円)付近を推移している。5万9000ドル(約670万円)を割り、さらに下落傾向にある。
6万ドル(約681万円)を割り込む際に、デリバティブ市場においてロングポジションの強制ロスカットの連鎖もあったことが確認されている。ビットコイン先物ETFの過熱感も収まり、新鮮な材料も乏しい中、機関投資家の中には決済を入れ、一時的に価格を落とす動きがあるとも言われている。次の有力イベントとも目されるビットコインの現物ETFの登場を意識しているとも言えるだろう。
先物よりも現物ETFの方がマーケットに与えるインパクトも強いことが予想され、その際には6万7000ドル(約760万円)の高値を更新するのではないかとの見方も強い。
現在は6万ドルが厚いレジスタンスになっている。この壁を越えれば、先の6万1000ドル(約692万円)にも新たなレジスタンスができており、上値が重くなっている。上値を阻まれれば下がるのが常で、5万8000ドル(約658万円)に小さなレジスタンスがあり、そこを抜ければ大きなレジスタンスの5万6400ドル(約640万円)がサポートラインとして機能するため、そこがショートの目標値となることが予想される。
一方で、エルサルバドルのブケレ大統領が2400万ドル(約27億円)に相当する420BTCを購入するなど、好材料も出てきた。しばらくは6万ドルから5万6400ドルのレンジ相場になる可能性が高い。
アルトコインも概ね下値を見に行っており、暗号資産(仮想通貨)市場の過熱感は冷めたとも見て取れる。ただ、そうした状況の中、逆行高となっているのが、「シバイヌコイン(SHIB)」だ。
連日の高騰し、前月比で900%ものプラスを記録している。前日比でも70%増の高騰を見せ、過去最高値を更新中だ。
この高騰劇はBloombergなど大手メディアでも連日取り上げられている。ドージコイン上昇の一因となった米投資会社アプリ・Robinhood(ロビンフッド)の取扱い思惑や、最近ローンチされたShiboshis NFTが影響していると言われている。
暗号資産データ分析サイト・Coinmarketcap(CMC)の時価総額ランキングでは、一時ドージコイン(DOGE)を上回りトップ10に入った。現在はドージコインが8位に上がったものの、シバイヌは10位をキープしている。
昨年、あるユーザーがシバイヌを3400ドル(約38万円)分、約70京SHIB購入していたことがTwitterで明らかになり、現在56億3000万ドル相当の価値をつけていることが話題となっている。
ビットコインなど主要な暗号資産に流入するとみられていた新しい投資家が、シバイヌの市場へと流入している現象が起きている。シバイヌの現在の時価総額は、過去30日間で1063%上昇し、約400億ドル(約4兆5,400億円)と驚異的に伸びている。こうしたアメリカンドリームのようなことが起きうるのも暗号資産ならではと言えるだろう。(提供:月刊暗号資産)