人気ブロックチェーンゲーム「Axie Infinity(アクシーインフィニティー)」は4日、分散型取引所(DEX)として「Katana」を立ち上げたことを発表した。
分散型取引所とは、スマートコントラクトを利用することで、従来の銀行などのように第三者の仲介を必要とせずに、暗号資産の交換を可能にするものだ。管理者を必要としないことから、管理者のいる中央集権型取引所(CEX:Centralized Exchange)に対し、非中央集権型取引所(DEX:Decentralized Exchange)と呼ばれる。
アクシーインフィニティーはプレスリリースで、「Katanaを利用しブロックチェーン上でいつでもどこでも、低コストでウォレットの資産を取引することが可能となった」と説明した。アクシーインフィニティーのゲーム内におけるトークンの取引が容易になり、エコシステム内の資産の流動性を高めることができる。
Katanaでは、プレイヤーがゲーム内のバトルに勝利した際に取得することができるゲーム内トークン「Smooth Love Potion(SLP)」や、ガバナンストークンである「アクシー・インフィニティ・シャード(AXS)」、そしてラップドイーサリアム(WETH)とステーブルコインのUSDコイン(USDC)の計4銘柄を取り扱う。
またKatanaのリリースに伴い、独自トークン「RON」を発行することも発表された。
RONはイーサリアムのサイドチェーンである「Ronin」で発行されるトークンだ。将来的には、Roninブロックチェーン上での取引における手数料(ガス代)や、同ブロックチェーンで作成されるゲームにおけるネットワークの安全性を確保する際に使用することができるという。
Katanaの流動性を高めるために、RONの総発行枚数の10%が、SLP/ETHとAXS/ETHのペア両方に預け入れたユーザーに与えられる。こうした報酬システムは今週末に有効化される予定だ。
今後、全ての取引にRONトークンが必要となるシステムに移行する。RONの概要については、近日中に公開予定だとしている。
Axie Infinityは、ベトナムのゲーム開発者であるSky Mavis氏が2018年に制作したゲームだ。このゲームには、プレイヤーが収集でき、他のプレイヤーや敵との決闘に使用する「Axies」と呼ばれるキャラクターが用意されている。
全てのAxiesはブロックチェーン上で生成されたNFT(非代替性トークン)であり、ユーザーは売買を行うことが可能だ。
ゲームで得たNFTを売買し、生計を立てるユーザーが続出するなど、現在爆発的な人気を集めている。(提供:月刊暗号資産)