世界的スポーツブランドのナイキ(NIKE)は18日、Roblox社と提携し、同社のオンラインゲーム・プラットフォーム上に「ナイキランド」と呼ばれるメタバース(仮想空間)の制作を発表した。
Robloxはゲームを作ることや他のユーザーが作ったゲームをプレイすることができる大手オンラインゲーミングプラットフォームだ。
今回発表されたナイキランドは、同プラットフォーム内でナイキ本社を再現したものとなる。このメタバースには、ナイキの建物、フィールド、アリーナが含まれており、プレイヤーは鬼ごっこやドッジボールなど、様々なミニゲームを遊ぶことができる。
将来的には、世界的なスポーツイベントを模した空間を組み込む予定だという。例えば、ワールドカップでのサッカーイベントや、スーパーボウルの試合など。同社はアスリートや製品の統合を含め、バーチャルワールドのアップデートを続けていくという。
また、現実世界の動きと連動したゲームもプレイできるようだ。例えば、ジャンプするように体を動かせば、それがメタバースで反映されるというもの。
さらに、ユーザーはデジタルショールームに入り、自分のアバターにナイキのあらゆるアイテムを着せることや、最新製品をチェックすることができる。アイテムは、実際に提供されているナイキ製品や、過去に発売された製品を着せることも可能だ。
現在、メタバースが注目を集めるなかで発表された今回の取り組みは、新世代のアスリートとつながり、ナイキブランドへ好意的になってもらうことで、最終的には現実世界での売上につなげることにも期待が持てる。
ナイキは最近、バーチャルなナイキブランドのスニーカーやアパレルを製造・販売するための新たな商標を多数出願しており、メタバースに向けて準備を進めているようだ。
CFOのMatt Friend氏は、最新の決算報告会で、「デジタルというものは、全ての人の購買における一部になりつつあり、2025年度までに(全事業の売り上げの中で)デジタル事業を40%にするというビジョンを達成するための体制は整っている」と述べている。(提供:月刊暗号資産)