ニューヨークを拠点とする米国企業Definanceは2日、NFT(非代替性トークン)関連企業に特化した初のETFである「NFTZ」を提供し、ニューヨーク証券取引所Arcaに上場させることを発表した。NFT関連のETFとして世界初となる。
「The Defiance Digital Revolution ETF (NFTZ) 」は投資家にNFT市場とそれを支えるブロックチェーン技術へのアクセスを提供する。
NFTは現実世界と仮想世界の両方におけるアイテムのデジタル所有権の形態を可能にするもので、そのアプリケーションには多くの可能性がある。このファンドはNFTに関連する企業、それを支えるブロックチェーンシステムに投資する。また、取引を推進する暗号資産(仮想通貨)にも投資を行っていくという。
Definanceの共同設立者兼最高投資責任者のSylvia Jablonski(シルビア・ジャブロンスキー)氏は、「NFT革命はアーティスト、アスリート、クリエイター、そして多くの業界の経済モデルを根本的に変える。NFTはインターネットを超える可能性がある。10月にはNFTの全取引量が150億ドルを突破した」と述べる。
このファンドはNFTを購入し、ウォレットに直接的に保管するというわけではない。NFT関連企業のインデックスを追跡していくものだ。
NFTZに組み込まれている銘柄は、ブロックチェーンと暗号資産のエコシステムから収益の大半を上げている企業およびNFTエコシステムへのエクスポージャーを持つ企業で構成されている。例えば、暗号資産管理・取引企業、暗号資産決済サービス企業、暗号資産マイニング企業、マイニングハードウェア企業、ブロックチェーン技術企業などであり、現時点では35銘柄が組み込まれている。
NFTZの現時点での構成比重は、暗号資産業界の多くの企業にサービスを提供している銀行Silvergateが6.75%でトップ。Playboyグループ、CloudflareおよびMarathon Digitalなどのマイニング企業が続いている。日本企業ではSBIホールディングスが4.34%で7位に位置する。
なお、銘柄や構成比重については、ルールに基づき四半期ごと見直されるという。
Definanceのウェブサイトによると、同社はテーマ別の投資に重点を置いたETFのスポンサーであり、投資顧問も手がけている。CEOのMatthew Bielski(マシュー・ビエルスキ)氏は、Definanceを立ち上げる前にDirexion社の上級副社長兼機関投資家向けETFストラジストとして活躍していた。(提供:月刊暗号資産)