13日、ビットコインの総量のうち、90%以上が発行済みとなった。Bitcoin.comのデータによると、流通しているビットコインは現在、約1899万BTCとなる。
イーサリアムのように、暗号資産(仮想通貨)市場には発行上限を設定していない銘柄も存在するが、ビットコインの発行枚数は2100万枚と設定されている。金(ゴールド)同様、供給量に限りがあるため、希少性が高まりやすい。
ビットコインはプルーフ・オブ・ワーク(PoW)というコンセンサスアルゴリズムのもと稼働している。ビットコインは取引の承認作業を行うマイナーに報酬として付与されることで発行される。
当初、マイナー報酬は50BTCであったが、その後は報酬が半減する「半減期」を重ねたことで、現在は6.25BTCとなっている。次の半減期は2024年5月頃とされており、マイナー報酬は3.125BTCに減る。
こうした仕組みにより、ビットコインの新規発行スピードも減速していくため、上限の90%まで発行されるのに要した期間は実に約12年となった。
その間、ビットコインは価値の保存手段や価値交換手段としてのニーズを高め、今年11月にはこれまでの最高値となる約6万9000ドル(当時約785万円)を記録。さらに、米国で先物商品ながらビットコインETFが誕生するなど、金融資産の一種として無視できない存在になっている。
ビットコインの供給上限は2100万に設定されているが、その全てが市場に流通する訳ではない。暗号資産分析を手がけるチェイナリシスによれば、すでに370万BTCが市場に出回らないとされており、今後も秘密鍵の紛失や誤ったアドレスへの送金などにより失われていくビットコインは増加していくものと考えられる。
なお、ビットコインは約4年に1度半減期を迎えるため、残り10%のビットコインが全てマイニングされるのは2140年頃と推測されている。(提供:月刊暗号資産)