メルカリは16日、NFT事業に参入することを発表した。パシフィックリーグマネジメント(PLM)と提携し、パ・リーグ6球団の名場面をコレクションできる「パ・リーグ Exciting Moments β」の提供を月内に開始する。

メルカリ
(画像=月刊暗号資産)

「パ・リーグ Exciting Moments β」は、パ・リーグ6球団の記憶に残る名場面やメモリアルシーンを捉えた動画コンテンツを自分だけのコレクションとして保有できるパ・リーグ6球団公式のサービスだ。初期ラインナップ「Series 1 – ’21 Season Best Players」は、2021シーズンで特に活躍した選手を中心に計18プレーを収録。数量限定で販売し、選手や場面でレアリティが異なり、価格は2,000円~25,000円となる予定だ。

購入したコンテンツはダウンロードして保有することができる。また、サービス内機能を活用時のみであるがSNS等でシェアすることも可能だという。

現在のところ、今回発表されたNFTは性格にはNFTではなく、デジタルコンテンツにプレーIDとモーメントの日付、選手の経験年数といった固有データを付与したものだという。2022年以降はブロックチェーン技術を活用してアップデートを行い、唯一無二のコンテンツにしていく。

メルカリによると、日本では試合映像を使ったNFT事業にスポーツリーグが参入するのは初の試みだという。

新型コロナウイルスの感染拡大によりプロ野球界は観客減が続き、グッズ、飲食、チケット販売に大きな影響を受けた球団が多い。現在の状況が続けば、ファンの減少も想定される。

パ・リーグ6球団およびPLMはこれまで、球場での6球団共同イベントの開催はもちろん、球場の外でもリーグ公式動画配信サービス「パーソル パ・リーグTV」や、YouTubeチャンネルの運営など、特にデジタル領域においてテクノロジーを利活用し、ファンに新たな価値を提供すべく様々なチャレンジを続けきた。

一方のメルカリは、2013年7月にフリマアプリ「メルカリ」のサービス提供を開始。「誰もが簡単かつ安心・安全にモノの売買ができるサービス」として、現在では約2,000万人の月間利用者数を誇り、累計出品数は25億品を超える。

また、2021年4月に株式会社メルコインを設立し、7月には日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)に入会。暗号資産やブロックチェーンに関するサービスの企画・開発を行うなど、暗号資産業界への参入も着々と進めている。

メルカリはプレスリリースで、「多くのお客さまに利用いただくマーケットプレイスとして拡大を続けています」と今後の意気込みを表明している。

今後、両社は来年を目処にユーザ同士のコミュニティ活性化を目的としたマーケットプレイスの構築を予定している。(提供:月刊暗号資産