Amazonに出店している企業の買収・運営を手掛けるElevate Brands は27日、買収プログラム「Cash or Coin(キャッシュ・オア・コイン)」を発表するとともに、米暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)が提供する機関投資家向けソリューション「Coinbase Prime」との提携を発表した。この提携により、買収時の支払いをビットコインでも受け取れるようになった。
Elevate BrandsのCEOであるRyan Gnesin氏は、プレスリリースで「すでに暗号資産に慣れている層から一部、または全額を暗号資産で受け取りたいという声を聞くようになった」と述べ、今回のサービス導入について語った。
さらに、「この動きは、私たちを新しいデジタル時代の最前線に立たせるものだ。Coinbase Primeのような大手サービスと提携することで、Elevateは、全ての人たちにElevateブランドを持たせるという全社的な使命に一歩近づくことができる」とコメントした。
今回の取り組みでは契約が成立し、ビットコインで支払うことを選択した際、Elevate BrandsがCoinbase Primeでビットコインを購入した後、各企業が保有するウォレットに送金するという。
Cash or Coinと称した今回のプログラムでは、Elevateに企業を紹介し、買収が成立した際には、紹介者に最大50万ドル(約5,700万円)の現金、または同等のビットコインを付与する。
Elevate BrandsはAmazonへの出店企業の買収等を手がける企業だ。オースティンとニューヨークに拠点を置き、世界各地にeコマースエキスパートを有する。世界の大手機関投資家から3億7000万ドル(約427億円)以上を調達し、30以上のプライベートブランドを手がける。
Amazonに関連した動きとして、クラウドコンピューティング部門であるAmazon Web Services(アマゾンウェブサービス:AWS)が暗号資産やNFTなどを含むブロックチェーン関連の人材募集を行うなど、新たな分野への関心を強めている。
昨年7月には、Amazonが暗号資産決済を導入する可能性があると報じられ、暗号資産市場にも影響が見られた。
なお、Amazonはこの報道を否定。それでも、暗号資産決済への関心を持っていることは否定しなかった。(提供:月刊暗号資産)