メルセデス・ベンツがプレミアムミニバン「Vクラス」の一部改良を敢行。最新のOM654ディーゼルエンジンの搭載や機能装備の拡充、ハイエンドモデル「プラチナスイート」の追加などを実施
メルセデス・ベンツ日本は2022年2月18日、プレミアムミニバンのVクラスの一部改良を実施し、同日より発売した。ユーザーへの納車開始は本年4月ごろを予定している。
車種展開は以下の通り。
V220d:840万円
V220dアバンギャルド・ロング:866万円
V220dアバンギャルド・エクストラロング:892万円
V220dマルコポーロ・ホライゾン:1016万円
V220dエクスクルーシブ・ロング・プラチナスイート:1205万円
今回の一部改良は、最新のディーゼルエンジンの搭載や機能装備の拡充、ハイエンドモデル「プラチナスイート(Platinum Suite)」の追加設定などを行い、プレミアムミニバンとしての訴求力をいっそう高めたことが特徴である。
まずディーゼルエンジンは、従来の“OM651”2142cc直列4気筒DOHCコモンレール式直噴ディーゼルターボから、最新ユニットの“OM654”1949cc直列4気筒DOHCコモンレール式直噴ディーゼルターボへと換装する。OM654はシリンダーブロックとピストンに熱膨張率の異なる素材を採用し、合わせて表面コーティングにNANOSLIDEを導入することで、摩擦を低減して効率性を向上。最高出力は163ps/3800~4400rpm、最大トルクは380Nm/1600~2400rpmを発生する。さらに、排出ガス浄化経路の短縮やsDPF(DPFwithSCR Coating選択触媒還元法コーティング付粒子状物質除去フィルター)の採用など排気の浄化にも注力し、欧州において導入されているRDE(実路走行試験)規制に適合させた。
組み合わせるトランスミッションは、従来の7G-TRONIC Plus(電子制御7速AT)から9G-TRONIC(電子制御9速AT)へと刷新。1速から9速までの変速比幅が広いことからエンジン回転数が大幅に下げられ、優れたエネルギー効率と快適性を実現する。燃費性能の面では、WLTCモードで12.8~13.2km/リットルを達成した。
機能装備については、フロントシートの太もも下部分の座面長を好みに応じて調整できる座面長延長機能を全モデルに標準装備。従来以上に体型に応じたドライビングポジションが確保できる。さらに、夜間のドアの開閉の際に足もとを照らすブランドロゴプロジェクターライトも全モデルに標準で組み込んだ。
新設定のV220dエクスクルーシブ・ロング・プラチナスイートの内容に話を移そう。
ベース車両は既存のロングボディで、外装の仕様にAMGラインを採用。また、内装には専用アルミニウムインテリアトリムやレザーARTICOダッシュボード、MICROCUTマイクロファイバールーフライナー、全席ナッパレザーシートを装備して高級感を創出する。さらに、前席にはシートと乗員の接地面の蒸れを防止するシートベンチレーターを内蔵。合わせて、運転席と助手席の間には容量3.2リットルの冷蔵庫付きセンターコンソールを、そのセンターコンソール後方には温冷機能付きカップホルダーを配備した。
一方で2列目席には、カップホルダーやUSBポート、スマートフォン用トレイ、小物入れを備えたエクスクルーシブシートを装備。さらに、前席背面部には格納式シートバックテーブルを設定する。先進安全装備として、後席の同乗者や大きな荷物で見えにくくなる車両後方の視界を補助するデジタルルームミラーを装備した。
(提供:CAR and DRIVER)